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陽先輩が仲間の輪に戻っていく。
柚希はその背中を追うように、じっと視線を外さなかった。
頬がわずかに赤く染まり、胸の奥がざわついているのが自分でもわかる。
その様子を、少し離れた場所から海が見ていた。
タオルで汗を拭きながら、何気なく視線を止める。
「……瀬戸?」
小さく呼んでみたが、柚希は気づかない。
ただ陽先輩の方へと視線を向け続けている。
その一瞬、海の胸に小さな違和感が残った。
それが何なのかは、まだ言葉にできなかった。