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コメント
2件

ありがとうございます
つばささん、第2話読みました〜! 霊夢と蓮の再会シーン、重すぎて胸がギューってなった……「お兄ちゃん?」って言う霊夢の声、聞こえてきそうだったよ。母さんの死の真相を巡るやりとり、蓮が「まだ言えない」って言うところで、もう続きが気になって仕方ない🥀 「因果律」ってワードも出てきて、またダークな展開が待ってそうでゾクゾクする。魔理沙の軽いノリがいいアクセントになってるね。 次も絶対読むから、ゆっくりでいいので続き待ってます〜🤍
皆様コーンにーちわ~第弐話でーす楽しんでくーださーいねー
第二話「鬼斬り」
――幻想郷。
博麗神社を出た霊夢と魔理沙は、妖怪の気配を追っていた。
きっかけは、昨夜から続いている妙な騒ぎだった。
人里の近くで、何体もの妖怪が突然姿を消している。
襲われた形跡はある。
だが、妖怪を倒したような痕跡がほとんど残っていない。
魔理沙「なあ霊夢、本当にこっちで合ってるのか?」
霊夢「間違いないわ」
魔理沙「でも、何もいないぜ?」
霊夢「だから変なのよ」
二人は森の中を進んでいく。
すると――。
前方から、大きな音が響いた。
――ドォン!
魔理沙「今の音!」
霊夢「行くわよ!」
二人が走る。
森を抜けた先。
そこには、大きな鬼が一体立っていた。
鬼は周囲の木々をなぎ倒しながら、何かを探している。
魔理沙「……鬼か」
霊夢「こんなところまで来るなんてね」
鬼が二人に気づいた。
鬼「人間……!」
鬼が拳を振り上げる。
魔理沙「来るぜ!」
魔理沙が箒から飛び降り、霊夢も札を構える。
だが――。
その瞬間。
森の奥から、一筋の光が走った。
――ズバッ!
鬼「……なっ!?」
鬼の目の前を何かが通り抜ける。
鬼は慌てて後ろへ飛び退いた。
霊夢「……今のは?」
魔理沙「誰かいるぞ」
森の奥。
一人の男が立っていた。
手には一本の刀。
静かな目で鬼を見つめている。
男「……逃げろ」
鬼「何だと?」
男「次は外さない」
男が刀を構える。
鬼が怒り、突進する。
鬼「舐めるなぁ!」
拳が振り下ろされる。
しかし――。
男は一歩だけ横へ動いた。
そして刀を一閃。
――ズンッ。
鬼が膝をついた。
魔理沙「……一撃かよ」
霊夢「……強い」
男は刀を納める。
そして鬼を見る。
男「もう人里には近づくな」
鬼「……分かった」
鬼は森の奥へ逃げていった。
霊夢は男へ近づく。
霊夢「ちょっと」
男「……何だ」
霊夢「あなた、何者?」
男「ただの旅人だ」
魔理沙「ただの旅人が鬼を一撃で倒すかよ」
男「……」
男は答えない。
霊夢はその男をじっと見る。
どこかで見たような気がする。
だが、思い出せない。
霊夢「……あなた、最近この辺りに来たの?」
男「ああ」
霊夢「名前は?」
男「……蓮」
霊夢の表情が止まった。
魔理沙も目を見開く。
魔理沙「……蓮?」
男は二人を見る。
男「……何だ?」
霊夢の胸が大きく鳴った。
聞き間違えるはずがない。
その名前。
その声。
そして――。
その瞳。
霊夢「……嘘」
男が顔を上げる。
長い年月が経っている。
それでも分かる。
霊夢「……お兄ちゃん?」
男――博麗蓮は、黙って霊夢を見つめていた。
しばらくの沈黙。
蓮「……久しぶりだな、霊夢」
霊夢の拳が震える。
霊夢「……どうして」
蓮「…………」
霊夢「どうして、今ここにいるのよ!」
霊夢の声が森に響いた。
蓮は何も言わない。
霊夢「母さんを殺して、幻想郷から逃げたくせに……!」
蓮の目が僅かに揺れる。
蓮「……違う」
霊夢「何が違うのよ!」
蓮「俺は、母さんを殺してない」
霊夢は言葉を失った。
あの日と同じ。
蓮はあのときも、そう言っていた。
――俺じゃない。
けれど、誰も信じなかった。
霊夢「……じゃあ、誰が殺したっていうの?」
蓮「……」
蓮は答えない。
霊夢「答えてよ!」
蓮「今は……まだ言えない」
霊夢「……は?」
魔理沙「蓮。そりゃどういう意味だ?」
蓮「……まだ、お前たちが知るべき時じゃない」
霊夢「ふざけないで!」
霊夢が札を構える。
魔理沙「霊夢!」
蓮は刀に手を添える。
だが、抜かない。
蓮「……霊夢」
霊夢「何よ」
蓮「俺を憎んでいていい」
霊夢の目が揺れる。
蓮「だが、母さんのことだけは……いつか真実を知ってほしい」
蓮は背を向けた。
霊夢「待ちなさい!」
霊夢が追いかけようとする。
だが――。
蓮の姿は、森の奥へ消えていた。
魔理沙「……行っちまったな」
霊夢「…………」
霊夢は拳を握る。
霊夢「……絶対に逃がさない」
その頃。
森のさらに奥。
蓮は一人で歩いていた。
蓮「……まだ早い」
蓮は空を見上げる。
蓮「因果律が……まだ繋がっていない」
風が吹く。
蓮は目を閉じた。
蓮「俺が戻ったことで、過去が変わるわけじゃない」
蓮「でも……」
蓮は振り返る。
遠くにいる霊夢の気配を感じながら。
蓮「因果律が動き始めた以上、あの日の真実も動き出す」
そして蓮は、森の闇へと消えていった。
――一方。
霊夢と魔理沙は、神社へ戻る道を歩いていた。
魔理沙「霊夢」
霊夢「……何?」
魔理沙「お前、どうするんだ?」
霊夢「決まってるでしょ」
霊夢は前を見る。
霊夢「あいつを追う」
魔理沙「……母親のことを聞くためか?」
霊夢「それもある」
霊夢は少しだけ黙る。
霊夢「でも……」
幼い頃の兄の姿が浮かぶ。
自分を守ってくれた兄。
母の死の日に、自分の前から消えた兄。
そして今、再び現れた兄。
霊夢「……本当のことを知りたい」
魔理沙「そうか」
魔理沙は笑う。
魔理沙「なら、私も付き合うぜ」
霊夢「……勝手にしなさい」
魔理沙「へへっ」
二人は神社へ向かって歩いていく。
しかし、その背後。
森の奥では――。
誰かが二人を見つめていた。
???「……ようやく始まったか」
その声を聞く者は、まだ誰もいない。
そして――。
博麗蓮の帰還によって、幻想郷の運命は少しずつ狂い始めていた。
第二話「鬼斬り」――完