テラーノベル
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偵察部隊。危ねぇ仕事をしていれば自ずと怪我もする。怪我をすればまず何処へ行く?まぁ色々思い浮かぶだろ。保健室、病院。だがそれは人間の話で。
鬼の俺らには人一倍治りが早く、そこまでの怪我ならほっときゃ治る。基本この回復力で助かっている、なんてざらにある。だが、回復力では賄えない怪我も勿論存在するもので…。
真澄「ふー…」
痛てぇな。任務が終わり雑務をこなしている合間にぼやーっとしている頭でそう他人事みたく考える。
馨「真澄隊長、大丈夫ですか?」
雑魚の後処理が終わって真っ先にこちらに駆け寄ってくるのは後輩の馨。
真澄「なにがだ」
もちろん、怪我の事を言っているのは分かっている。それを踏まえた上でのとぼけ。遠回しにこんな怪我で一々心配すんじゃねェ。という返し。
馨「また怪我隠して京夜さんと無陀野さんに怒られても僕知りませんよ??」
誤魔化してそこで会話が終わると思っていたのだがまさか脅し文句をつけるようになったとは。
真澄「隠してるつもりはハナからねェんだが?」
馨「よく言いますよ」
真澄「…」
馨「なんでそんなに行きたくないんです?」
真澄「こんくらいの怪我で京夜の力使う必要ねーだろ。」
馨「こんくらい、ですか?」
ちらっと怪我をしてる所をなにか言いたげに見つめる。
真澄「…なんだよ」
馨「いえ、なにも?」
そう言い背を見せポケットから携帯を出すとどこかに電話をしだす。
真澄「おい、どこに電話して…っ?」
馨「もしもし、京夜さん?」
…こいつ、俺を売りやがったな。
馨「真澄隊長の手当てお願いします。」
「腹部重症、足首捻挫…」逃げると思っているのだろうか、ちらっとこちらの様子を見ながら説明している。
…別に逃げねぇっつーの。
「えぇ、はい。」暫くして説明を終えたのか、電話を切ってこちらに歩いてくる。
馨「行きますよ」
逃げないようにと手を掴み、先々歩く。
真澄「なぁ。俺お前に捻挫の事言ったっけか、」
馨「…言ってませんよ、」
馨「貴方が何も言わないので僕が探してるんです」
そう、少し冷たい声でそう言う。
真澄「…」
それから馨は保健室に着くまでずっと黙っていた。
_____
ガララッ
馨「京夜さん、真澄隊長連れてきました。」
京夜「まっすー…ここに座って」患者の治療をしながら怪我の状態を横目で見極め、
既に大勢の重症戦闘部隊達でベッドが埋まっていて座る場所が無いね、と椅子を引っ張ってきた。
馨「真澄隊長の手当てお願いしますね」
京夜「おっけ、任せて」
馨「ふふ、助かります。では、僕はこれで」
ぺこっと会釈し、扉を閉める。
京夜「はーい、ありがとー!」
棚から色々な治療道具を持ってくると、まずは消毒からと傷にあてる。
真澄「ぃ”…」
消毒で傷が染みた痛みで身をよじると、
「はいはい、動かないのー」と身体を元の位置に戻される。
京夜「…まっすーってさ、」
「視野、狭いよね」
黙って数分、いつもは1人でペラペラ喋る京夜がやっと口を開いたかと思いきや、突然の悪口に思考回路が停止する。
真澄「は、?」
悪口を吐いた後でも、ブレずに治療を続けている。
京夜「かおくん、怒ってたでしょ。」
真澄「…あー…、?」
京夜「…だから視野が狭いって言ってんの」
消毒が終わったのかカチャン、ピンセットを置いた音が鳴る。
京夜「…なんでまっすーって俺のとこ来ないの?」
真澄「…なんでって、俺はコイツらよりかは遥かに軽傷だろ、」
そうベッドで戦闘部隊達を見渡す。
京夜「だから俺よりこの人達を優先してれって?」
真澄「悪いかよ」
京夜「ううん、悪くない。」
命は助りたい、と自己主張が激しい人もいるもんだから、命が危ない人へと手が渡らない可能性があるのだ。その気遣いは嬉しい、助かる。
でも…
「それが”軽傷”、だったらね…」そうまっすーには聞こえないように呟き、はぁー、とため息をつく。
京夜「じゃあ言うけど、これのどこが軽傷なわけ?」
ぐぐっ、と腹部の怪我を押す。
真澄「い”ッッ!?」
押した事で傷が開き、血が溢れ出す。
京夜「ほら、また血が出てくるじゃん」
「軽傷の定義見直した方がいいよ。」と付け足す。
真澄「…っんのサイコ野郎”ッ」
ズキズキと痛む傷を抑えながら、喋ると余計痛むと 分かっていながらも、少しでも抵抗しようと途切れ途切れになりながら暴言を吐いた。
京夜「好きに言ってなよ、」
「こうでもしないとまっすー分かんないでしょ」
真澄「っ”…」
京夜「次来ないとまたそれするからね!」
真澄「チッ…わーったからやめろ」
京夜「ん、偉いっ」
頭を撫でる。
真澄「…俺はガキか」
京夜「小学生でも怪我したら保健室くらい来れるけどねー?」
真澄「…」
正論過ぎてぐぅの音も出ない。
黙ってるのも癪なので少しでも抵抗をと舌打ちをした。
京夜「舌打ちだぁめ、」
京夜「ほーら、治すからこっちおいで」
ポンポンと椅子を叩いて座ってと催促する。
真澄「…ガキ扱いすんな」
対応に文句を言いながら渋々座る。
京夜「保健室来れないじゃん」
真澄「ぶん殴るぞ」
京夜「きゃーっ♡」
コメント
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え...???なにこれ...尊すぎない?? yu−maさん、天才の十倍は上行くのなんで??? ゼウス???神?? わかった!全宇宙ですね〜! 尊死☆(吐血)