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なんか…凄い感動する…
僕の恋人はとてつもなく自由だ
彼奴からデートに誘った癖に
「忘れてた〜笑」
って頭を抱えながらデートに遅れた事もあった。
僕は「自由すぎw」
と笑って返してたけど、本当は忘れないで欲しかった
そんなある日
僕はいつも通り彼奴を待っていた
遅いな
そんなことを思いながら待っていると彼奴が来た
『ごめ〜ん!遅れたぁ』
珍しく早いな、笑って思ってた
だけど次の瞬間彼奴は俺の目の前から消え去った
彼奴が消え去った代わりに下には藻がい苦しんでいる人が見えた
体では分かっているのに脳では分かっていないように僕は固まっていた
藻がい苦しんでいる人は、いや彼奴は胸を押さえながら、息を吸っていた。
呼吸困難になってると思ってた
理解が追いついた時には救急車が来ていた
僕らを見かけた近所の人が呼んでくれたらしい
病院には静かな空気が流れていて居心地が悪かった
医者が
“「御親族の方はおらっしゃいますか?」”
そう質問した
俺はこう答えた
「いません」
医者は困ったように言った
“「、、貴方は海渫さんとどのような関係なのでしょうか」”
「…….、」
“「とりあいず来てください」”
“「海渫さんに関しての説明があります」
「はい___」
あれから数日が経った
水樹(海渫)はまだ意識不明の重体だけど、俺は安心している
まだ希望はあるって、医者は言っていた
だからって水樹が死なないかは分からない__。
って皆思うと思うだろうけど、僕はそうは思わない
その理由は後々分かるだろう__。
と目を瞑っている水樹に言った
ある日、水樹は目を覚ました。
予想外の出来事に医者は驚いていたが、直ぐに冷静になり、水樹に事情話していった___。
詳しいことは言えないが、簡潔にまとめると
・虚血性心疾患になっていること。
・もう取り返しがつかないからドナーが必要ということ
・寿命は1年弱ということ
水樹はドナーは要らない。そう言ったが、僕は「生きたいでしょ?ならドナーは必要だよ」、と言ったら、水樹は悩んでる顔を見せた。でも最終的にはドナーを探すという結論に至った
ドナーは直ぐに決まった。その“ドナー”は名前を出されたくないそうだ。お礼が言いたいのに、、、と水樹は言ったが、その気持ちだけで嬉しいと思うよ。と声を掛けたら、そうだよね!、と返してくれた。
心臓移植に関して説明がつい最近言われた
・心臓移植する日は今日から1週間後
これぐらいしか覚えてないけど、1週間後になるまではずぅっと、水樹と話したいと思った
水樹視点
心臓移植する10分前。彼奴(翔)は来てくれなかった。
「まだかな、」
と連絡をしても、既読すらしてくれない。
どうしたんだろ
なんか用事があったのだろうか
“「水樹さん」”
「はい」
“「時間が来ました。こちらに来てください」”
「はい_」
“「心の準備は大丈夫でしょうか?」”
「はい」
“「、では麻酔を打ちます」”
「、、______」
ドナー「よろしくお願いします。」
“「はい」”
“「ほんとに良かったんですか?」”
ドナー「はい。ちゃんと伝えてくださいよ?笑」
“「もちろんです、。笑」”
“「、、では、麻酔を打ちますね」”
ドナー「はい、」 ニコッ
水樹視点
手術が終わった、翔はまだ来ないのか、と少し寂しいけど、しょうがないよな
と寂しさを紛らわしていた
医者から話があると、そう言っていたので待っていると、病室に医者が入ってきた
“「お疲れ様です」”
「、はい」
“「胸の痛みなどはありませんか?」”
「無いです。」
“「そうですか」”
“「…….、心臓をくれた人、気になりません?」”
「まぁ、」
“「彼が、心臓移植した後には言っていいですよ、と言っていたので言わせていただきますね」”
「はい」
“「ドナーは____」”
“「翔さんです。」”
「は?」
頭が真っ白になった。何も感じられなくて視界が歪んで行った
“「あの方は、迷いもせずにドナーになる、と仰っていたんですよ?」”
「そ、ぅです、か、」
“「…….、翔さんからの手紙を預かってるんです。」”
“「これを読んでください。」”
「、、っ、」
水樹へ
水樹がこれを読んでるって事は僕はもう水樹の体内に入ってるんだな。笑 水樹は「なんで、?」って感じになってると思うから、なんで僕がドナーにはなったか、を話すね
僕さ、初めて本当に好き、を感じられたのは水樹が初めてなんだ。昔から愛想がないだとかで虐められてて、どんどん感情が薄くなってきたんだ。だけど、水樹と出会った日から、感情が戻ってきたんだ。この人といたら楽しい、面白い、そんな感情が生まれていったんだ。水樹とあってなかったら感情はどんどん薄れていって、ドン底に堕ちていったんだろうな、って思う。感情が戻ってきた頃、僕は水樹を好きになったんだよ。友達としてじゃない、恋愛対象として。それからは省略するけど、ほんとに水樹のおかげで初めて、が少なくなった、この人を命を掛けても守りたい。と初めて思った人でもあるんだ。だから僕はドナーになった。水樹に言ったら否定すると思ったから医者さんに協力してもらった。ほんとに悲しい思いさせたと思うけど、僕はいつだって水樹の心にいるから。
最後に。ありがとう。大好き。
「そっちの方が自由じゃん、!」
この言葉を言い放った瞬間、力が抜けて、涙が溢れた
あれから10年が経った。翔のおかげで俺は生きてるって思うとちょぅと複雑だけど、どんなに辛いことがあっても生きようと、思った。だって翔はいつも俺のそばにいるんだから__
そう胸を抑えながらいった。