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梅宮side


皐月が何も話さなくなってふと様子を見ると

顔は真っ青で身体は震え、息が不規則になっていた。

…まずい、過呼吸だ。

そう思った瞬間に皐月は崩れる様にしゃがみこんで辛そうに呼吸をする、俺は咄嗟に皐月に謝って優しく抱き締めて…。

梅宮「皐月、大丈夫だ、俺が居る…。だから自分を思い込まないでくれ、皐月は優しい子だ、良い子だ、だから安心してくれ…。」

そう小さい子供をあやす様に頭を撫でて声を荒らげず、優しく言葉を発した。


皐月『…ッ』

梅宮「皐月、深呼吸…、出来そうか?ゆっくりで良いよ。」

そう俺が告げると皐月は俺の胸元に顔を押し付けてゆっくり深呼吸をし始めた。

顔見られたくないんだろうな、恥ずかしがり屋だなぁ、と言いたい所を心に隠しながら俺は皐月が落ち着くのを待った。


皐月side

は、恥ずかし過ぎる……ッ、俺こんな泣き虫じゃなかったのに!!中学で泣いた事ないのに!!どうしよう、高校で泣き虫野郎で喧嘩も出来ないクズって言われたら…しんど過ぎるし恥ずかし過ぎる……誰か俺を消して下さい…。穴があったら入りたいぃ……。

俺が頭の中でそんなことを思ってる中も梅先輩はずっと優しく頭撫でてくれるし優しく抱き締めてくれている…。

お兄ちゃんじゃん、ガチモンのお兄ちゃんじゃん。

俺もう養子組んで弟にしてもらいたい…。ブラコンの人ってこう思ってるのかなって考えるくらいお兄ちゃんLove…。


何かもうマイナスに考えてた事がアホらしくなってきた…、今は梅先輩と俺しかいないし…、みんなごめん、お前らの兄貴俺がこの時間俺だけの物にする…、体温も息遣いも、鼓動も匂いも…、全部が落ち着くんだ…、だから許してな…。


梅宮side

暫く皐月を抱き締めたままだったけど、呼吸も落ち着いたみたいだから俺は皐月の顔を覗きみようとしたら…。

梅宮「…ははっ、随分甘えん坊で可愛い奴だな」

そこには俺に身を委ねて眠る皐月がいた。

梅宮「…泣き疲れて寝るなんて本当に可愛い奴だ、お兄ちゃん心配になっちまうよ、でもこんな姿誰にも見せたくないなぁ…。」

俺は今なんて言った?

見せたくない…?皐月が目元を腫らして眠ってる所……、だって可愛いし愛らしい…。

あぁ、そうか、俺は皐月が好きなんだ…。

好きだからこそ桜と同じ様にほっとけないんだな…。

いつか、桜みたいにいつでも強気で、誰かを守ろうとして、でもどこか不器用で…。

2人とも安心して皆と楽しく笑い合えるそんな未来を俺は信じてるし、支えるよ…。

俺はお前らのお兄ちゃんだし、総代であり、大事な人達だからな。


皐月side

皐月『…んぅ?(梅先輩の体温で寝ちゃったのか…?)』

外真っ暗じゃん、ここ何処だよ…。

そう思いながらも腰周りに何かが巻き付いてるのに気付いた。

触ってみたら腕の様で背中の温もりも何だと思いながら横目で見ると……。

スヤスヤ眠る梅先輩じゃあないですか!!?

え?俺あのまま眠ってそのまま梅先輩の所に来ちゃった??嘘〜、ファンに召される…ッ!

それだけは勘弁!!!

俺は必死に、尚且つゆっくり静かに梅先輩の腕を離そうとしても……、

この人寝てても怪力すげーな、ゴリラかよ…。

必死に奮闘してたら

梅宮「…、皐月?」

皐月『ぁぅ、梅先輩お、おはようございます…?』

梅先輩はまだぽやぽやしてる様で更に俺を抱きしめてきた。

皐月『ちょっ!梅先輩!?取り敢えず離してくれませんかね!?』

梅宮「…、やだ」

あー、やだやだ、何この舌っ足らずで甘えん坊な総代…、好き。

無いはずの母性が出るわ…。

皐月『梅先輩…、俺梅先輩と正面からギュッてしたい…です。』

俺がそう言うと梅先輩はもそもそと動きながら俺を軽い荷物かのように正面になる様にして抱き締めてきた。

皐月『…、ははっ、梅先輩子供みたいっすね』

梅宮「…、皐月が辛そうだった時、本当に焦ったんだ…。どこかに消えそうで…。離したくなくて…、皐月が寝落ちしても俺、離さないでここまで来たんだ…。」

恥ずかし過ぎんだろ!!

梅宮「だから俺『わかりました!!大丈夫です!恥ずかしいんでもう言わないで!!』うん?」

ふと梅先輩がどんな顔をしてるのか気になって顔を見て見たら梅先輩も俺を見ていた。

梅宮「良かった、もう目の腫れも引っ込んだな…、それにもう大丈夫そうだ。」

そうふにゃりと笑う梅先輩に俺はもうライフゼロです。オーバーキルです……。

今まで抱き締められていたが今度は俺から抱きしめた…。

梅宮「さ、皐月?どした!?」

皐月『……///今俺情けない顔…してるから見ないで…////』

梅宮「…、皐月には情けない顔なんてないよ、でも見られたくないなら見ない、俺はこうやって抱き締めてくれるだけで幸せだよ」

この時間が幸せ過ぎて寝たくなかったけど…お互い気付いたら眠ってしまっていた。


寝落ちする直前唇に何かが触れた様な気がしたのは気の所為だろう……。

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