なっがいの書いてたら疲れたので息抜き作品です
いやはや作品とも呼べない
頭空っぽで読んでいただけたら、、
桃さんとだれか
・
本当は全部分かってる。
こんなことをしても、こんなことを聞いても、無駄なんだって分かってる。
それでも、それでも。
組み敷いた小さな身体は、可哀想なくらいに震えていた。
不安と恐怖に揺れる瞳には、今にも溢れてしまいそうなくらい涙が溜まっていて。
拭おうと伸ばした手に、彼は身体を竦ませた。
「さとみ、くん」
震える声が、愛しい声が俺を呼ぶ。
初めて会った日の、あの快活な姿の面影はない。
そんな顔をさせたかったわけじゃない。
怖がらせたかったわけじゃない。
ただ、俺は。
「なぁ」
ついに瞳から溢れ出した涙を、指先でなぞった。
滑らかな肌は思った以上に触り心地が良くて、
思わず両手で頬を包み込んだ。
手に、温かい涙が滲んでいく。
俺を恐れて流れた涙が、滲んでいく。
「なぁ、俺じゃだめ?」
なにが、と言いたげな彼の、その耳元に。
叩きつけるように手をついた。
ひゅっと息を吸い、反射で強く閉じられた瞳。
違う、ごめん、怖がらせたくないんだよ。
俺はただ、
「お前が好きなんだ」
恐怖に歪む顔を見ていられなくて、彼の胸へ額を落とした。
好きだと。繰り返し何度も愛の言葉を紡いだ。
自分でも笑ってしまいそうになるくらいに情けない声。
でも止められなかった。
他の誰でもなく、お前の心が欲しい。
ただそれだけなんだ。
お前の心は、あの日アイツと一緒に消えたんだって、分かってる。
分かってるんだ、けど、それでも。
「好きなんだ」
なぁ、俺を見てよ。
俺ならいつだって抱きしめてやれる。
お前が呼べば、どこにでもすぐに飛んでいくよ。
お前の前から消えたりなんて絶対しない。
お前の心に居座るアイツには出来ないことを、俺なら全部やってあげられる。
だから頼む、頼むよ、なぁ。
俺を見て
Fin.
前の “君の腕の中で” 割と好評でうれしいです~
コメント
3件
うわーーーん文才ありすぎてしぬーー!!!すきだーー!!
最近stの小説見てないけど久々見たらやっぱいいね せいなの小説だからってのもあるかもしれないけど^_−☆