🎲「えっ、ちょローレン鼻血!」
葛葉はローレンの鼻から真っ赤な液体が出ていることに気づく。
🗝「ん”?っ!」
ローレンの鼻を抑え葛葉は下を向かせる。ローレンが俯いた瞬間妙にはだけているローレンの胸元に視線が入る。乱れている髪の毛、強く掴まれたであろう腕に青いアザが残されていた。葛葉はローレンが何をされたのか全てを察した。
🎲「ローレンごめん。」
葛葉は小さな声でそう言う。
🗝「別に///くっさんもイブもふわっちも走って来てくれたじゃん。早いぐらいだよ!」
抱きしめられてむず痒い気持ちを隠すかのようにローレンは口が回る。
すると部室の扉からイブラヒムとふわっちが出てきた。
💧「佐藤は自分がしたこと全部吐いたから。あとのことは俺たちに任せて。」
そう言いローレンの頭を撫でる。
🥂「怖かったよな、ローレン。」
心配そうに鼻血を垂らしているローレンを見つめる。
•*¨*•.¸¸♬︎
イブラヒムのスマホから電話が掛かる。
顧問「あなた達!一目散に飛び出してどこに行ったんですか?!ライブまで後10分ですよ!!」
イブラヒムはスピーカーにしたスマホを切り。これはまずいという表情をする。
🥂「ロレ、ライブ出れる?」
不破湊の問いかけにローレンは勢いよく頷く。
イブラヒムはローレンのベースを持ち、4人は体育館へと急いで駆け込む。
顧問「早く!!!」
慌ただしくしている顧問を横目に舞台袖に入っていく。
ローレンは鼻血で汚れたシャツを着替え、ネクタイを結ぶ。
💧「ロレ、鼻血止まった?」
🗝「うん」
🥂「待って?!イブ!ボーカルがおらん!」
この状況で佐藤を出させる訳には行かないと全員が思っている時、 葛葉がおもむろに手を上げる。
🎲「ボーカル居ないんだったら俺にやらせて。俺が佐藤の落とし前つける。」
ローレンは、それを言うのは俺だよ。という視線を葛葉に投げかける。
💧「でもずは、1回も合わせてないし曲は知ってる?」
🥂「ずはが歌上手いのは知ってるけど……」
🗝「歌えそう?…」
🎲「曲はお前らが演奏してたの何回も聞いてる。自信はある。」
教員「次軽音部。舞台に上がってください!」
顧問「どっ、どうしよう、」
💧「葛葉!行くよ!」
🥂「ずはとなら何となく出来る気がする!」
イブラヒムと不破湊は舞台袖でチューニングを合わせながらそう言う。
幕が閉じたステージで各々がシールドをアンプに差し込む。
🗝「くっさんの歌、俺初めて聞くから」
🗝「ちょっと楽しみだよ!、」
そう笑顔で葛葉に笑いかける。
🎲「……そうだな」
葛葉はマイクをスタンドに押し込み、しっかりと結んだネクタイを緩くする。
幕が上がり、ギターソロから曲が始まる。
何度も聞いた演奏を体中に流し込み
葛葉は思いっきり息を吸う。
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