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ひたひたと後ろから誰かの足音が聞こえる。
ここまで来たんだから、きっと誰もおってこないでしょ。おって来れないよね…?
ブルブル震える体を無理やり動かして、必死に捕まらないよう走る。また後ろからひたひたと足音が聞こえ走る速度を早めるけれど、それはもう私のすぐ真後ろに来て…
「いや”ぁ”ー!?!?!?」
叫び声と共に、私に暖かいなにかがのしかかる。暗闇のなかで映画を見ていたから辺りが暗くてあまり見えない。
「そ、蒼?」
隣にいる、蒼のほうを見る。きっとさっきの叫び声からビクビク震えてるんだろうなぁ。さすがにあれは私も怖かったし。急に後ろに来たら普通怖いでしょ。
「あれ?」
隣を見たけれど、蒼はいなかった。かわりに私の腰あたりの部分にくっついて、ブルブル震えている”何か”がいる。
これは…
「り、りなぁ!!怖いよぉ!」
「うぇっ!?」
何かだと思ったのが蒼!?突然顔をあげるものだから私もびっくりして声を上げてしまった。
蒼は、またブルブルと震えて私に飛びつく。さっきのが相当怖かったらしく、また怖いよぉと言っている。
なんだか、昔小さかった弟のようで、可愛らしく見えて仕方がない。ブルブル震える蒼の頭を優しく撫でてあげる。
「蒼、もう大丈夫だよ。」
「落ち着くまで、ここにいていいから、安心してね- ̗̀( ◍´꒳`◍) ̖́-」
次第に蒼の震えがとまってきた。
けれど私から離れようとしない。
本当に可愛いなぁ。まだ怖いのかなぁ。ずっとくっついてるし。
私はほんとに蒼のお姉ちゃんみたいな気分で蒼を見守っている。
今、中学生の私の弟も昔はこうやって泣きついて落ち着くまで私にくっついてたもんなぁ。
昔の弟と蒼を重ねながら、蒼の気持ちが落ち着くのをじっと待つ。
あらためて、考えたら、これって
ハグしてるくない…??
ん?うぇぇ!?
待って、今私、蒼と、蒼とハグ!?ハグしてる!?
私から離れない蒼をちらっと見る。まだ離れるつもりがないのだろう。抱いている力を弱める様子がない。
ど、どうしよう。なんでこんなときに気づいちゃっの!?せめてあと数秒で離れるって時に気づいてよ!!
自分の空気の読めなさに驚く。これは空気が読めないっていう事なのかな?笑笑
それはよく分からないけどとにかく、この状況をどうにかしないと!
私は、全く回らない頭でこの攻略法を考えるのであった。