高2の最後の冬、私は大好きだった彼に振られた。
私、星川笑心は、中学2年生の夏に1年先輩で学校一のイケメンに告られた。
初めて告られたものだからどうしていいか、分からなかったけど、とりあえずOKした。彼、結月太陽は、名前の通り太陽みたいな明るさで、誰でも惹きつけて人と人を結ぶ存在だった。太陽は、私が彼のことを好きではないと分かっていた。だからこそ、「好きにさせてみる!」と頑張っていた。
それからずっと、ず〜っと毎日会いに来てくれた。部活で大変な中、一緒にお昼食べてくれたり、放課後デートをしてくれたりした。私はいつの間にかこの生活が当たり前になっていた。ある日太陽が私に会いに来ず、学校にも来ていない日があった。昨日、太陽は「明日も来るからね。」と言っていたから、私は心配になって家に行った。すると、お母さんが出てきてくれて太陽が熱を出して寝込んでると聞いた。私は無心にも太陽に会いたい!と思った。
この瞬間私は太陽のことが好きだと分かった。
私は太陽のお母さんに太陽の部屋まで連れて行ってもらった。そこにはベッドに横たわって寝ている太陽がいた。熱が38.7もあるらしい。太陽のお母さんは「この子笑心ちゃんを絶対に好きにさせてみる!ってずっと張り切ってたからねぇ」と残して部屋をあとにした。私はなぜ、お義母さんが私が笑心だって知ってたのか不思議だった。
私は、ギシッという音とともに太陽の顔を覗き込んだ。なぜだか、いつもの太陽なのにすごくかっこいいと思った。そんなこと思ってると急に自分が恥ずかしくなってきて机の上に置き手紙だけ残して、帰った。
次の日、今日も太陽は来なかった。でも、なぜだかへんだ。ホームルーム前、学校がすごくザワイついてる。LINEで太陽に“今日も学校来ないの?”と送ろうとしたときだった、廊下から「笑心ーー!!」と叫ぶ声がどんどん近づいてきた。私が廊下に出ると、私の親友まどかが「ちょ、来て!今すぐ!」と言って手を引っ張られながら外に連れて行かれた。
まどかは「落ち着いて聞いてね。」と何度も言ってきた。私は「分かったから、なに?」と聞くと
「太陽、交通事故にあったんだって。意識不明の重体。救急車で運ばれるときには熱が出てたらしく、笑心のLINEが開かれてたんだって」
私はその場に倒れた。涙が止まらなかった。まどかに病院の場所を聞いて学校を飛び出て走って行った。
3時頃に病院についた。何時間かかったんだろう。足はもうボロボロだった。
太陽の病室を聞いて入ると、お義母さんがお花を飾りながら太陽に話しかけていた。私がこんにちは。というと「笑心ちゃん?これ、読んでもらえる?」と、太陽のスマホを渡された。そこには私のLINEが開かれていて長文の書きかけが写っていた。そこには、
笑心へ、
俺のこと好きになってくれてありがとう。手紙ありがとうね。嬉しすぎて涙が止まらなかったんだ。ていうか会いに来たんだったら教えてよ。寝ててもしんどくても、笑心に会えるんだったら全然起きてたのに。(笑
あ〜、早く笑心に会いたい〜!!笑心に伝えたいことたくさんあるんだ。
手紙の返事。俺、笑心と、
ここできれていた。
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