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司令さんの家に帰ってきた。

外はもうすっかり暗くなっていて、マンションの明かりが当たりを照らしている。

司令さんはこっちを向いて、じっと俺を見つめる。

「えっと…」

きっと晩御飯のこと聞きたいんだろうけど、それ以外何も分からない…

司令さんはメモに

晩御飯は冷凍でいいか?

と書いた。

「いいっすよ!…そういえば、司令さんって自炊しないんすか?」

司令さんは固まって、冷や汗を書きながら目を泳がせた。

「もしかして…料理苦手っすか?」

司令さんはしかめっ面をして、頷いた。

そして、スマホの画面を見せてくれた。

「…こ、これは」

画面に映っていたのは


画像

「…目玉焼き?」

司令さんは目を逸らして頭をかいた。

黄身が割れていて、少し焦げているように見える。なんとも悲惨な目玉焼きだ…。

司令さんが料理苦手って…なんか意外だなぁ。

でも、毎日冷凍はさすがに栄養面が心配っすね…

あ、そうだ

「良かったら俺、作るっすよ!料理はまぁまぁできるっす!」

『それは助かる…是非ともお願いしたい』

「任せるっす!って、司令さん!?やっぱり喋って、」

『いや、喋ってないが。』

「ほら!喋ってるっすよ!これ、って!…も、もしかして」

「言葉が分かるようになったってことっすか!?」

『どうやらそういう事らしいな』

「やったっす!これで1号さんや2号さんみたいにお話できるっす〜!」


『でも、なんで今なんだ?さっきまで分からなかったのに』

「うーん、司令さんのこと、知れたからとか?」

『僕を?…たしかにそうかもな』

司令さんは微笑んだ。

改めて思ったけど、司令さんって、一人称僕なんだ…。

あれ?なんだ、この緊張感…胸がドキドキして…

『どうした?具合でも悪くなったのか?』

「えっ?い、いや!何でもないっす!あ、何食べたいっすか?教えてくれれば何でも作りますっす!」

『じゃあ…オムライスが食べたい。』

「へ」

か、かわいい…

って!俺何考えてるんすか!?司令さんを可愛いなんて…

鼓動が早くなっていくのを感じる。

これってつまり…、いや、違う。きっとなにかの勘違いっす!だから、何も考えずに

『やっぱり子供っぽかったか?よくそれで1号と2号にいじられるんだ…』

「いや!全然そんなこと思ってないっす!つ、作るんでテレビでも見て待っててください!」

『そうか、楽しみにしている。』

そういうと、司令さんは微笑んだ。


ッ…!

あぁ、ダメだ。やっぱり勘違いなんかじゃない。

俺、司令さんのこと…

好きなんだ…。

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コメント

4

ユーザー

初見なんですけどマジで最高すぎる!フォロー失礼します!

ユーザー

長らくお待たせいたしました BLと言っておきながら恋愛要素が0だったので、皆さんまだかな〜と思っていたでしょう... 安心してください。ここから一気に行きます。

ユーザー
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