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目覚ましに起こされることなく、自然と目が覚めた朝。しかし相変わらずの死に顔の伊織。
まずはスマホに手を伸ばす。現代人である。時刻。なんと朝8時53分。
いつも起きる時間よりは遅いものの
さほどいつもと変わらぬ時間に起きてしまったという事実に、さらに死に顔になる伊織。
スマホの画面を下に向け、無言でもう一度寝る姿勢に入った。
なんとオーライ おおらか不動産に勤める全員がほぼ同じ朝を送っているという衝撃の事実。
社長だけは家庭があるので別だが
独身で恋人もおらぬ4人、明観(あみ)、伊織、気恵(キエ)、累愛(るあ)は
目覚ましもかけていないのに早くに起き、二度寝をかましている。
昼前に起きて、歯を磨き顔を洗う伊織。相変わらずの死に顔。
「お客様のご希望のお部屋に近い形ですとぉ〜」
という職場でのお客様に対する爽やか笑顔の人物と同一人物だと誰が思うであろうか。
冷蔵庫を開ける。独身一人暮らし。特に自炊もあまりしない伊織。
冷蔵庫の中は、ちらほらと、納豆1パックだったり
プラスチックの小さめの容器に入れられているホタテのつまみだったり
なぜ冷やしているのかわからないナッツの袋
いつなくなるんだお前たちと思うほどの使いさしの調味料たちが入っているだけ。
そしてあとはほとんどビール、ビール、ビール。たまに貰い物の日本酒などが置いてある。
下の野菜室には半分のキャベツ。きゅうりが数本。死に顔でジトーっと冷蔵庫の中を見つめ
「もう!開けすぎだよぉ〜!」
と言わんばかりにピーピー鳴り始めて閉じる。
「コンビニ行くか」
ということでコンビニに。お昼ご飯を買って、その日は昼間からビールを飲みながらお昼ご飯を食べた。
気恵はというと。さすがは女子力を向上させたい系女子。お昼ご飯も自炊。と言っても作るのは簡単なパスタ。
一方もう1人の女子、明観はというと、起きたらまずはゲームのスイッチをオン。
カーテンを閉め切った薄暗い部屋の電気をつける。
歯を磨いて顔を洗う。冷蔵庫から数秒でチャージできる飲むゼリーを2本取り出し
1本はキャップを開けてキャップをすぐ捨て、飲み口を口で咥える。
パスタイム スポット 5でトップ オブ レジェンズを起動する。
トップ オブ レジェンズが起動するまでの間にサティスフィーを起動して
あつまれ せいぶつの森を起動する。あつまれ せいぶつの森が起動するまでの間、スマホゲームをする。
という効率が良いのか悪いのかわからないゲームをし始める。
そして累愛(るあ)。彼はというと起きてすぐスマホで、お気に入りの愛嬌ファーストクラスの曲を流す。
流しながら洗面所に行き、ノリノリで歯を磨き顔を洗う。ノリノリでカップ麺のビニールを破り、蓋を開け
ノリノリで注ぐと危ないお湯は、静かに鼻歌で歌いながら入れ、3分待つ間
フォローしている愛嬌ファーストクラスのメンバー全員のポツッターの投稿すべてに「いいね」を押していく。
そんな4者4様の休日。伊織はお昼ご飯を食べ終わった後もビールを飲みながら
nyAmaZon プライムで映画を見て寛いでおり
気恵(キエ)はテレビを見たり、MyPipeを見たり、SNSを見たり、スーパーに買い物に行ったりしており
明観はー…起きたときと画変わりしない。ずっとゲームをしていた。
累愛はMyPipeをテレビの画面にキャストし
愛嬌ファーストクラスのミュージックビデオを見ながら、ペンライトの振りを練習していた。
夜。伊織はパックのご飯を電子レンジで温め、納豆をかき混ぜて、パックご飯の上にのせて納豆ご飯を食べた。
そしてシャワーを浴びて体を洗い、髪を洗う。ドライヤーはせずに軽くタオルドライ。
髪から雫が垂れなくなったくらいで、頭からタオルを垂らしてキッチンへ。
「日本酒飲むか」
と貰い物で「いつまでいるの君?」な日本酒を出して、グラスに注いで、ホタテのつまみを食べながら飲む。
「…あぁ〜っ…。キツッ。あ、こんなにキツかったっけ?日本酒って」
とグラス越しに日本酒を見る。見てもなにもわからないのに。
「でもやっぱうまいな。バチ酔いしそうだけど」
ということでちょびちょび飲んでいた。
気恵はというと予め夜ご飯のメニューを決めて、スーパーに買い出しに出ており
材料を買い、家に戻り、キッチンに立って凝った夜ご飯を作っていた。
明観はというと、また画変わりしない…かと思いきや、夜ご飯はちゃんとカップ麺を食べるようだ。
…ちゃんとカップ麺を食べるというのもなんか変な気がするが。
「ゲーマーは夜活が多いからな。ここからここから」
という訳らしい。累愛(るあ)はというと
平日のお昼、大概の人は仕事をしに外に出ているし、累愛の住むマンションは防音。
なので少しばかり音を大きくしても、声を出しても迷惑にはならない。
しかし夜になって、いくら防音といってもさすがに大音量で曲を聴くのも、歌うのもやめ
なんでもないバラエティ番組を見ながら、コンビニ弁当を食べていた。
「…なんだこのアイドル。可愛くもねぇ、コメントもろくでもねぇ。
ちょっと世間で1曲人気になったから調子乗んなよ?愛ファス(愛嬌ファーストクラスの愛称)のほうが可愛いし
コメントも…たぶんできるし、あとバカでもない。
こいつ(累愛が今見ているバラエティ番組に出ているアイドル)若さしか武器ないんだろ。
知りませぇ〜ん。わかりませぇ〜ん。まだ19歳なのでぇ〜。気持ち悪。(皆様のお好きなクラシック音楽
もしくは聞いたことのあるクラシック音楽を流してください)(※累愛の悪口が止まりません)」
ピンポンパンポーン。読者の皆様、もしくは視聴者の皆様。
累愛の悪口が止まらないので強制的に場面転換させていただきます。
伊織は日本酒をちょびちょび飲みながら、ぼーっとテレビを眺めていた。
コマーシャルになったらスマホを開いてSNSを眺める。
するとスマホ画面上部にルビアからのLIMEの通知がきた。通知をタップし、ルビアとのトーク画面へと飛ぶ。
ルビア「明日、何時に行けばいいですか?」
文を読んで、ゆっくりとちょびっと日本酒を口に入れる。
「何時に行けばいいですか。来る前提だ」
返事を打ち込む。
伊織「何時想定?」
送るとすぐに既読がつく。すぐに返事が返ってくる。
ルビア「8時とか」
飲んでいた日本酒が
「えいっ!」
っとスルッっと喉に滑り込んだ。
「っんご!…っゲホ、ケホ、ゲホゲホ」
咽せた。
「…っぐ…ふざけんな」
その旨を返事に乗せる。
伊織「それは早すぎるわ。せめて10時とかにしてくれ」
と返信すると
ルビア「わかりました!じゃあ10時過ぎに迎えに行きますね」
とのことだった。
「早ぇ〜なぁ〜」
バラエティ番組が終わり、次の番組まで6分ほどあったので、ベランダに出てタバコを吸うことにした。
電子タバコの電源をつけながらスライドドアをスライドさせる。
サッシを跨ぐようにリビングの床に座りながら、足をベランダに出して電源を入れた電子タバコを吸う。
「っー…ふぅ〜…」
煙が口から天に昇る。
「あぁ。今日は日本酒のお陰でよく寝れるかもしれん」
と呟きながら電子タバコを吸い続ける。
気恵はというとパーティーでもないのに18時、夕方の6時から2時間をかけて夜ご飯を作り
1人でグラスに注いだビールを飲みながら、優雅に、おしゃれに夜ご飯を食べて
次の日の朝用にタッパーに入れて冷蔵庫にしまい、お皿は食洗機に洗ってもらい
ビールを飲みながらバラエティ番組やドラマを見て、ベッドに入って1日を終えた。
明観はというとカップ麺を食べ終え、エナジードリンクを飲みながら
パスタイム スポット 5でトップ オブ レジェンズをプレイしていた。
マッチングするまでの時間はスマホゲームをしながら。
マッチングされたら一旦中断し、トップ オブ レジェンズに集中する。なぜならランクを落としたくないから。
「あぁ〜!…初動被り武器なし初動死。これが一番しょーもない」
というようなことを朝まで行った。累愛はというと
「演技下手すぎだろ。なんなん?お前モデルだろ?しかも読モ。誰でもなれる読モ。
マジでこの程度の演技力で調子乗るなよ?女優とか言ってんな?マジ。
こいつ(累愛が今見ているドラマに出ている読者モデル)バラエティも出てるけど
やる気ねぇし。たしかに顔は良いよ?そこは認めよう。
でもやる気出さないでバラエティ出て、法外な給料貰ってるって考えると意味わからん。キんモっ。
やる気ない綺麗なものなら花でいいやん。てか花のほうがやる気あるんじゃね?
給料も安上がりだし。ガチキメェな。(皆様のお好きなクラシック音楽
もしくは聞いたことのあるクラシック音楽を流してください)(※累愛の悪口が止まりません)」
とバラエティ番組でもドラマでも悪態をついて
口から悪いものが出たように、赤ちゃんのように眠りについた。
電子タバコを吸い終わり、ベランダのスライドドアを閉める。スマホを取り出し、時間を見る。21時58分。
「明日10時か〜…早ぇ〜よな」
22時、夜10時からのドラマを見終え、nyAmaZon プライムでテキトーな映画を眺める。
日本酒が減ったら、キッチンへ行き、氷を入れる。心の紅茶、ココティーのストレートティーを持って
「あ、紅茶割りって焼酎か」
と気づき、スマホで検索エンジンHoogleを開き「日本酒 割り方」と入れて検索する。
「…あぁ、水割り。カクテル、乳製品?…へぇ〜」
と言いながら冷蔵庫にストレートティーをしまい、水割りにする。
水切り台に置かれたスプーンでクルクル回す。
氷の音が涼しさが背筋を撫でるように背筋を伸ばす。スプーンを軽く濯いで、元の位置に戻す。
リビングに戻ってなんでもない映画の続きを見る。
ちょうど映画が終わったときに日本酒の水&氷割りを飲み終え
ビールと日本酒の酔いと普通の眠気であくびが出て
シンクにグラスを持っていき、グラスに水を入れてベッドに行き
「アラーム。…ま、いいか。インターホンで起きるだろ」
ということでアラームもかけず、眠りにつくことにした。