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高津山高校入学式、今日は生憎のお天気である。外は灰色の雲に埋め尽くされてただ、雨が地面を叩く音しか聞こえない。どんよりとした日なのだ。せっかくの初日がこれじゃあ、、、と頬杖をつき教室を見渡す。男子たちはなかなか中学生が抜けないのか集団になってはふざけている。恐るべきコミュ力に驚愕した。時刻は9:43。まだまだ朝の眠さを引きずっている。瞼が重力に負け、だんだんと閉じていくのを感じた。
目を覚ましたのは誰かに揺らされたのだ。もしかしたら机に顔面をぶつけそう寸前で止まる。重い目をこじ開けて辺りを見回すが誰もいない。まだ授業は始まりそうにない。
「まだ、寝れんじゃん、、、」
眠たさのあまり欠伸が出た。涙で視界が歪む。ちゃんと寝たはずなのになとボケーっとする。
「寝るなよ」
聞いたない様な透き通った声に言われるが近くには誰もいない。