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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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7月14日 抗争当日(早まらなかったのはドラケンが行方不明の為です)


「うっわ…こいつら?ココくん」


「そうだ、向こうのがたいの良いやつが六波羅単題の総代、寺野南(サウス)」


「で、そうじゃないほうが梵の首領、瓦城千咒。…って、これは言わなくても分かるか。」


「うん、一回あったことがあるから…。」


なんかみんなトップクなのに、俺だけ真っ黒な任務用の服…。


要するに普段着…。


なんか寂しくない?


「じゃあ、遠目で見ておく。ヤバそうだったら出てくるね。それが条件だし。」


俺はそう言って、ちょっと離れたところへ歩いていく。


しかし、誰かに肩がぶつかった。


「あ、すいません…」


「…!兄貴!いた!」


…はい?


「お、殺人鬼一家のマイキー担当の武道くん!」


げ…灰谷兄弟…


「逃げるとかじゃ…ないよね?」


「違うって。親からそれが条件って言われてるの。というか、なんで俺の素性知ってるの?」


そう聞くと、灰谷兄弟はお互いを見合って…


笑った。


いや、笑うこと?


そんなことを思っていると、竜胆の方が話し出した。


「だって、俺と兄ちゃ…兄貴はお前らの下っ端に殺されかけたんだからな?」


「でも、拷問したらあっさり吐いてくれたよね~♡」


そう言って、蘭の方は警棒をくるくる回した。


「じゃあ、今回はマイキーくんが暴れさえしなければ人畜無害なので、では!」


それだけ言って、俺は足早に二人の目の前から去った。


二人の不服そうな視線が痛かった。




抗争では、主要の人が一番少ないうえに、主要が一人欠けている関東卍會がまさかの優勢だった。


俺は、抗争で動いている人を無言で追い続けていた。


…その時。


「暇そうにしてんな。」


…誰!?


…本当に誰か分からない人が話しかけてきた。


「そういうあなたも。見ているなら暇そうですが?」


俺は誰でもいいように、敬語で話す。


そう言うと、彼は少し鼻で笑って俺に話した。


「俺は、姿を追ってんだよ。」


「誰の姿を追ってるんですか?」


「…妹。」


…妹の姿を追ってるのか。


妹…。


…武臣さんですか?もしかしなくても。


妹持ちの兄はそれくらいしか思いつかない。


「そういうお前は?」


武臣が聞き返す。


「とりあえず、事が大きくなり過ぎないように見張ってる感じです。」


俺はそう返した。


本当の事だよ?怪しまないでね?


とか心で思いながら。


そこからの会話はなかった。


ただ、静かに抗争を見ている。


…でも、なんで参加しないんだろう?


思い切って聞く?いや、やめておこう。


「…そういや、七小大量殺害の事件、知ってるか?」


俺はそう聞かれて驚いた。


その事件を知っていることに。


「なんで…そのことを知ってるんですか…?」


気になって聞いてみる。


「その時に生きてて、結構印象に残ったってだけだ。春千夜も千咒もその年に小学生だったしな。」


「心配だった…ってことですか…。」


「おー、まあ、そう思っとけ。」


なんか投げやりな気もするがそこは置いておいて。


「…俺、昨日その件のことを親に聞いてみたんです。」


「…なんて言ってた?」


「事実しか言ってなかったですよ?」


俺はそういったうえで話し始めた。


「…あの事件は…」


その瞬間だった。


バァァァァァァァン!!!!!!!!!!


銃声がなり響く。


「おい、どこからだ!?」


「知りません、とりあえずうちの輩なのは確定です!」


俺らは互いに存命を確認して、抗争場所へと駆けていった。




喧嘩がぴたりと止んだ静かな空間。


そこで、叫び声が聞こえた。


「おい!起きろ!頼む!ベンケイ!」


…今牛若狭、梵の一員。


ってことは、撃たれたのは荒師慶三、こっちも梵の一人か。


…こんな時に冷静になっちゃうの、変わったなと思う。


で、向こうで倒れてるのがあのココくんが言ってた南か。


南の隣に立ってるのが…


「カクちゃん!?」


六波羅単題の一人、そして俺の幼馴染のカクちゃんだった。


「タケミチ!?」


やっぱり驚くよね。


「久しぶり。」


俺はそう言ってカクちゃんに手を振った。


「おう。」


カクちゃんはそれだけだったが、不服とかは何もない。


軽く挨拶をした後、俺は黒服の大群…いや、


俺の一家のチームのメンバーが向かってきていることに気づいた。


「あいつら誰だよ…。」


「おいおい、武器持ってやがる!」


「黒ばっかりで気持ち悪ぃ…。」


俺は、ため息をついて、そいつらのほうに向かって話した。



「こちらNo.3。臨時部隊への通達の許可を。」



「はい、どうぞ。」



「うざい。とっとと失せろ馬鹿が。」



俺はどんな顔していたかわからないが、とにかく怒っていた。


その時、若狭が立ち上がる。


「てめぇらかよ…俺の仲間を殺しやがったのは…。」


確かに、そうだ。


銃の腕はみんないい。脳幹を二発なんて楽勝な仕事だろう。


…ただ、タイミングが悪かった。


若狭の激情が声からも伝わる。


俺も、今の最中に殺すなよ…と思っていたため、目的は一致していた。


とりあえず、こいつらをぶっ飛ばす。


それが俺らの目的だった。


「力を貸す。名前は?」


「とりあえずワカでいい。」


「俺は…武道。」


「そうか。」


そう話すと、もう一人こちらへやってきた。


「利害が一致したから協力するだけで、味方じゃねえから。とりあえず竜胆って呼んで。」


「灰谷弟!?」


「だから、竜胆…あと、兄ちゃんの腕撃たれて怒らない弟がどこにいると思ってる?」


…俺だけ理由が自分勝手。


まあ、いいか。


「じゃあ、ぶっ飛ばすか。」


「っしゃ、行くぞ!」


「おう!!/ったりめぇよ!」











次回:若狭・竜胆と共闘!?


:これが次回のタイトルじゃないけどこういうの欲しい方はコメントで挙手よろです:




To be contenued…













視界がぐらぐら歪む。


上手く立てない。


こんなんじゃ足手まといになることは分かってる。


だけど、行かなきゃなんねぇ。


「…ったく…許さねえからなドブが…。」


俺は、また一歩足を踏み出した。


正気を保っていられるうちに、会わなきゃ…。


マイキーに…!






君のその眼を殺します。~END~

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