テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ふと、たまに思うことがある。
「おい!しにがみ何言ってんだよお前!」
「うっさいな!ぺいんとさんが言わせたんでしょうが!」
「まぁまぁ2人とも落ち着きなって。しにがみくんが変なこと言うのもぺいんとがうるさいのもいつものことだろ」
「「おい!こら!どういうことだよ!」」
間を開けて吹き出す3人は楽しそうだ。
「(………)」
3人の掛け合いを1人蚊帳の外で見てるような時がある。
元々しにがみさんのリスナーだったぺいんととクロノアさん。
日常組になる前は3人で活動していて、俺は裏方としていた。
だからなのかどうしても入れない話の時もあって、そんな時は俺は黙っているのだけれど。
3人のその掛け合いは自然で、俺も無理にそれに入ろうとはしないからたまに作業に没頭して無言になる。
それに気付いたぺいんとが思い出したかのように、俺に話を振る。
「(楽しそうだな)」
まるで幼馴染のような掛け合い。
いや、長い付き合いだから幼馴染と言ってもいいような関係ではあるけども。
感傷的になる理由は分かる。
一瞬、流れてきたすぐに削除されたコメント。
アンチなんてものはどこの界隈にもいるし、誰に対してもいるわけで。
「(俺っていらないな)」
体調を崩した時、3人で活動していたときも何の支障もなさそうだった。
心身共に良くなって戻ってきた時に、おかえりとか安心感がある、とか心温まるコメントを見て、心が救われた。
戻ってきてよかったんだと。
画面内ではまだ3人、はしゃいでいる。
流れるコメントに俺を心配するものがちらちらと出始め、慌てて頭を振って声を出す。
「3人ともコント終わったー?」
「「コントじゃねぇし!」」
「トラゾーも2人のこと止めてよー。俺だけじゃ無理だって」
「いや楽しそうだなって。すみません、邪魔しちゃ悪いかと思って黙ってました」
これは本心だ。
俺が入ると水を差すと思ったから。
「ぺいんとさん止めれるのトラゾーさんだけなんですから、僕を助けてくださいよ」
「あ?トラゾーは俺の味方に決まってんだろ。黙ってろバグがみ」
「はぁ?トラゾーさんは僕の味方ですぅ!メンヘラは黙っててくださーい」
「は?」
「あ?」
どっちの味方ですか⁈と謎の一体感あるコメントが流れていく。
少し巡考して口を開いた。
「えぇ?俺ぇ?…うーん、俺はリスナーみんなの味方かな…」
「いやそこは俺じゃないんかい!」
クロノアさんがツッコミを入れ、俺はそれに対してそうですけど?と返す。
目で追えないくらいの速さでコメントが流れていく。
「てか、トラゾーまた人をたらし込んでるよ」
「たらし込むって…?…いやいや、クロノアさん、あんたは人のこと言えんでしょうが」
「俺?」
かっこいい、可愛いとコメントをよく見かける。
「うわ…自覚ないやつだ」
「いや、そっくりそのまま返すよ」
「はい?」
どちらかといえば自分のことは俯瞰して見れてるはずだけど。
「だって、トラゾー…」
「ん⁇あ゛!」
何かを言いかけたクロノアさんの言葉を聞こうとぼやっとしていたら、自分の操作していたキャラがダメージを受けてしまった。
「いッ、たぁ…」
自分がダメージを受けたかのように声を出す。
「待っ、ちょちょ、俺死んじゃうっ。誰か助けてぇ!ぁ、あ゛ぁー…!」
「「「トラゾー(さん)!!」」」
倒れ伏す俺のキャラ。
無事死亡しました。
「う、…あとはみんな任せます…」
操作できなくなる為、幽霊状態で周りを飛ぶ。
今の俺の心境のように。
「トラゾーの仇は俺が打つ」
「いえ僕がとります」
「俺がとるよ」
「「「あ?」」」
「キャ…キャー、ミンナカッコイイー、ガンバッテー」
一瞬険悪な雰囲気が流れてそれをなくす為にわざと裏声を出せば、コメント欄が笑いで埋められていく。
「裏声下手くそかよ!」
「棒読みすぎん⁈」
「心がこもってない!」
「ソンナコトナイデスヨー」
「「「なってるわ!!」」」
こんなにも楽しいのに、できた心の隙間は埋まることはなかった。
3と1、その構図は俺の中で消えることなくただひたすらに流れるコメントを眺めるだけだった。
──────────────
「はい、みなさんおはようございますこんにちはこんばんは。ぺいんとでございます」
「クロノアでございます」
「シニガミデゴザイマス」
「……トラゾーです」
「おい、この前のトラゾーさんの真似したんだから誰かツッコめよ!」
「は?あれお前の正常だろ」
「正常がカタコトっておかしいでしょうが!」
やいやい言い合う2人を苦笑いしながら聞いていた。
「まぁ頭の元々おかしいのは置いといて」
「置くな!クロノアさんはリーダーとしてなんか言えよ!」
「え?しにがみくん、いつもの喋りしてなかった?」
「あ味方がいねぇ。クソ野郎ども」
「え、俺何も言ってなくね?」
「元凶黙れし!!」
いつもの冒頭の挨拶で時間をとっていると、肩に手を置かれた。
横を向くと今日のゲストが困惑した顔で俺を見ている。
「今日のゲストさん困ってるから、ぺいんと話進めろよ」
「あ?あー、忘れてたわ。はい、こいつです」
「こいつ呼ばわり!俺の味方はトラゾーだけか…」
「ぺいんと、ゲストをこいつはダメだって。はい、らっだぁさんです」
「いや、トラゾーもなんか雑い…」
隣で俺を軽く睨むらっだぁさんに何のことやらと首を傾げる。
機材トラブルで自分のとこから配信できなくて、参加するのやめようかと思ったら個人LINEでらっだぁさんからウチに来なよと誘ってもらったのだ。
因みに他3人はそのことを知らない。
迷惑になると思って、ゲストであるらっだぁさんに先に連絡を入れていたからだ。
じとりと据わった青い目が俺を見ている。
数秒見てたかと思ったら切り返して画面に目線を戻していた。
「ぺいんと、今日は何すんの?」
「地下で集合するやつぅーー!!」
「「「「うるさっ」」」」
ノイキャンされててもぺいんとのデカい声に顔を顰めた。
「おい俺よりうるさいトラゾーが言うんじゃねぇ」
「は?うるさくねぇし」
「いや、トラゾーさんあなたも大概ですよ」
「おいおいしにーも人のこと言えねーじゃん」
助け舟のようにらっだぁさんがそう言う。
「まぁ…ノイキャン率高いの同い年組だけどね」
クロノアさんがそう言う。
みんなの顔は見えないからどんな表情で言ってるのかが分からない。
もし、本気でうるさいと思われていたら。
冷めた顔をされていたら、と突然恐怖感に襲われる。
「…っあ、もしかして俺の味方ってらっだぁさんだけ?」
それを無理矢理押し込み、震えそうになる声を発する。
「ん?安心しろ俺はトラゾーの味方だぜ?」
「……!」
その穏やかな声と隣にいるという安心感からホッと自分の強張りかけていた表情が和らぐ。
「わぁ、嬉しいです。ありがとうございます」
純粋に嬉しく思う。
「トラゾーのこの素直さがお前らにもあればな…」
俺を見てにこりと笑うイケメンは溜息をついた。
「素直だろうが!」
「不純物が混じったようなな」
「このヤロ、らっだぁ表でろや」
「家の中なんで無理でーす」
「おーい、グダってるぞ。このままじゃ始まんないって」
クロノアさんの鶴の一声にぺいんとは切り替えてしにがみさんに説明を求めた。
「はい、今回は3対2に分かれてやろうと思います。前回よりも難易度ぐっと上げてるので多分なかなか集まらないかと思ったんで」
「「りょーかい」」
「「ほーい」」
「前回同様、チーム同士でしか通話は出来なくなります。距離が近くなれば声も聞こえるようになりますので。では、はいクロノアさん掛け声どうぞ」
「え、は、えーっと、地下で集まるやつ。スタート」
チーム分けはランダム。
「お、トラゾーとか」
「あ、ホントですね。よかった」
画面に映るのは俺とらっだぁさんだけ。
ということは、他3人が同チームか。
「まぁ、対抗戦とかじゃねぇし気長にやろうぜ」
「…はい」
「?、俺とは嫌だった?」
「へ⁈いや、そうじゃなくて」
意図的じゃないのも分かってる。
しにがみさんがそんなことするわけないのも分かってるけど、自分だけ除け者にされた気がして。
どのみち、みんな一緒というわけにはいかないのだから。
「ぺいんとたちとなんかあった?」
「何もないですよ?俺が勝手にナイーブになってるだけで…」
操作しながら、そう言う。
「今、ちょうどあいつらいねーしここの会話だけ切っとくから話してみな?」
な?と首を傾げるらっだぁさんに胸の中で渦巻いていたものを吐き出すように口を開く。
「…俺、元々裏方だったんですよ」
「あー、みたいだね」
「だから3人でしていたところに後から入った形で…なんとなく、輪に入れない時とかあって…」
「寂しい?」
「のかもしれませんね。この話はこれで終わりです。あ、チェストありましたよ」
俺は必要ないんじゃないかって。
考えがマイナスに振り切る前にゲームに意識を向ける。
「うーん。角笛は出ないか…。レアだもんな」
「なぁ、トラゾー」
「はい?」
「俺と仲良くなろうか?」
「んん⁇」
どういうこと、と聞く前に眼前に青い髪と整った顔。
一瞬青に映る、目を見開いた俺。
口に柔らかいものが触れたと思ったら、それはすぐに離れた。
「……え、?」
「お!あっこにもチェスト何個かあんな。行くぞー、トラ」
「ぇ、は、あ…はぃ」
俺は今、何された?
唇に触れたもの。
何が起こったかを反芻して、徐々に顔に熱が集まっていく。
「敵も多いな…。ここは鉄剣取っとくか。ん、トラ持っとけ」
「ぁ、りがとうございます」
「…照れてんの?可愛いな」
「!!」
表情を崩さないらっだぁさんは、ふっと小さく笑った。
「、俺のこと、可哀想と思って揶揄ってるんですか」
「いや?別にそうは思ってねぇよ?可愛いは思うけど」
「可愛っ……揶揄ってるでしょ」
隣の人を睨みつける。
「俺に巡ってきたチャンスだもん。揶揄うわけないだろ」
「チャンス…?」
「大事なものを蔑ろにしすぎた時には遅すぎってこと」
「⁇、どういう…」
「ほら、トラ後ろスケルトン来てんぞ」
「ぅ゛わっ!」
急いで貰った鉄剣で斬りつける。
「ナーイス」
「いやもっと早く言ってくださいよ!危うくスケルトンとチュウするとこでしたよ⁈」
「うわぁ、それは嫌だわぁ」
「あんたねぇ!」
「あはははっ」
マイナス思考になりかけていた感情を持ち直していく。
「(それにしても大事なものって、どういうことだ?)」
なんてことを思いながら資材や装備など集めていき、ようやく角笛をゲットした。
「やっと見つけた」
「慎重に吹かねぇとな」
難易度上げすぎて全然見つからなかったからホントに大事にしないといけない。
「向こうの3人は大丈夫ですかね」
「まぁ、やらかし2人とパニックになる奴がいるけど大丈夫だろ」
「みんなやる時はやりますよ」
「目の前でわざと死ぬ奴と無駄死にする奴がやれてたまるかよ」
「あー…その節はウチのが迷惑かけてすみません…」
「真面目枠と思ってたノアがやるとは思わんだろ」
らっだぁさんの目の前で落っこちていった2人。
「いや、多分誰も思わなかったでしょうけど…最近、クロノアさんもよくボケかましますから…」
「日常組の真面目枠はトラだけになっちまったな…」
「いやいや!俺超ふざけますけど」
「ふざける奴はわざと落ちてくの。トラは死にもしてねぇだろ?ましてやわざとなんて」
「え、まぁ…」
「そういうとこ、みんなが好きなんじゃね?」
「っっ、…そうですかね…」
ストレートな言い方に戸惑う。
「俺もトラのこと好きだし」
「え、?…俺もらっだぁさんのこと好きですよ…?」
なんとなくらっだぁさんの雰囲気が変わる。
「……この辺で角笛吹いてみるか?」
「⁇⁇…そうですね。じゃあ、吹いてみます」
笛の低い音が画面の中で響いた。
「ん…?なんか向こうの方で聞こえますね」
「近付いてもっかい吹くか」
途切れ途切れで聞き慣れた声が聞こえ始める。
そこでもう一度吹くと、その向かい側から返答するように角笛の音がした。
「あっちだな。行くぜートラ」
「はい」
操作しながら山のようなものを超えて行くと、少し離れたところで黄色い頭を見つける。
「あぺいんとだ」
「ヘボ死したりしねぇよな…あいつ」
どうやら敵モブに囲まれてるようで戦っている。
「どうでしょう。……どうします?助けに行きますか?」
「うんや、様子見てよーぜ」
画面をわっるい顔しながら見るらっだぁさん。
「…まぁ俺も死にたくないですし、そうしましょうか」
「おぉい!!全部聞こえてんぞ!助けろよ!!」
「余所見してると死ぬぞ、ぺいんと」
「だったら助けろし!」
「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!僕が死ぬ!!ハートあとみっつ!!」
「頑張れーしにー」
流石にと思って降りようと操作しようとした手を握られた。
「!!」
「トラ、ダメだって」
「や、だってしにがみさん死んじゃいますよ。またやり直しに…」
らっだぁさんは俺の指の間をなぞるようにして握ってきた。
「ひ、ぇ…ッ」
「トラゾー?どうかした?」
どうにか敵モブを一掃したクロノアさんから声がかけられる。
「え、ゃ、なんでも…」
手の動きを止めないらっだぁさんを睨みつける。
「そんな顔で睨んでも可愛いだけだって」
「「は?」」
「え?は?トラゾーさん、らっだぁさんと一緒にいるんですか」
「あ、うん。俺のとこ機材壊れたんか動かなくて…先にらっだぁさんに断り入れとこうと思ったら一緒にって」
「そーいうこと」
爪をたてられてびくりとした。
今度は慌てて口を塞ぐ。
「集合できたな。いやーよかったよかった」
clearと画面に表示される。
リスポーン地点に戻ったのを見てホッとした。
「今回は真面目にできたな。お前たち偉い偉い」
「いや何様。つーか、トラゾーに何もしてねぇよな」
「はぁ?お前じゃあるまいし」
依然、繋がれたままの手。
「は…離してください…らっだぁさん、擽った…っ」
「なぁ、トラ」
「はい…?」
らっだぁさんはにっこり笑うと俺の手を引いた。
「うわっ⁈」
バランスを崩した俺はゲーミングチェアから落っこちた。
「「「トラゾー(さん)⁈」」」
その音に驚いた3人が俺を呼んだ。
「この動画お蔵入りになるかもな。俺ら先上がるわ。じゃーなぁ」
らっだぁさんは自身を退出させた後、俺のも退出させた。
「らっだぁさん…?」
床に座り込む俺に合わせて座るらっだぁさん。
「俺はトラのことひとりにはしねぇよ?」
「っ!」
「ちゃんと置いてかないように話も振るし、雑に扱ったりもしねぇよ?」
らっだぁさんが近付く。
あまり見ない表情に、後退る。
「ぁ、の…」
「寂しいとか思わせないし、お前のこといらないとか言わない」
「っ!」
壁に背中が当たって、腕で囲い込まれる。
「あ…あ、…」
青い目に映る、情けない顔の俺。
ゆらゆらと揺れる緑。
「あー、でも泣かせないってのはできんかったな」
ほっぺを伝う水滴に泣いてると遅れて気付く。
「泣くなって。できれば別の意味で啼かせたいけど」
意味が理解できないほど子供ではない。
かと言って意味を悟れるほどの大人にもなれない。
「、へんたい…っ」
精一杯の虚勢は、意味を成さず。
「そーいうの、今言わないほうがいいと思うけど?」
顔を逸らしたことで、らっだぁさんの眼前に晒される首を噛まれた。
空いた隙間をらっだぁさんが埋めようとしてくれている。
逃げようとしてる俺を捕まえて。
そしてそれを利用しようとする最低な俺。
「俺、トラの弱みに付け込もうとしてんだぜ?拒否んなら今しかねぇけど」
「…そ、れは俺もです。らっだぁさんの優しさに逃げようとしてる…」
「それは寧ろ大歓迎」
吐息が擽ったくて、肩が縮こまる。
「あいつらの悔しがる顔が目に浮かぶわ」
「悔しがる…?」
「こっちの話」
机の上で2人分のスマホが鳴り続けてる。
「はは、今更遅すぎだっての」
スマホを無視してらっだぁさんは俺のほっぺを包む。
「トラ、」
「はい…⁇」
「好きだ。絶対ひとりにはしない。だから、俺と付き合って?」
おでこや目元にキスをされ、徐々にまた首筋へと降りていく。
「ひぅ…っ」
「トラ、返事は?」
「うぁッ」
ちゅっと首を吸われる。
髪が短いから絶対に隠せないところに痕をつけられた。
器用に片手が服の中に入ってきて、面白味の欠片もない胸を撫でられる。
「ッッ⁈」
足の間にあるらっだぁさんの膝が俺のを刺激するようにして押してくる。
「ひゃ、っ、ぅンンッ」
下半身から力が抜けてずるずると壁につけていた背中が床にずれていく。
頭を軽く床に打ちつけて完全に床に倒れた時、視界に広がるのは天井とらっだぁさんの笑う顔だった。
手首は床に縫い付けられてるし、力の抜けた俺は逃げる術を持たない。
「トラ、返事ちょーだい?」
「ぁ…、う……ぉ、おれは……っ、…さみ、しいのは、……いや、です…」
浮かぶ3人だけが笑い合ってる情景。
そこに俺はいない。
「ははっ。勿論、寂しい思いなんてさせないって。ココロもカラダも、俺でいっぱい埋めてやるよ」
「……なんか、やっぱり変態っぽいです…」
真面目な人なのは分かってるから余計に言葉が悪目立ちしてる。
「男ってのは好きな子に対しては変態になんの」
「んひゃッ⁈」
膝でまた刺激を受けて身体が強張る。
「はは、これだけでこんなになるんかぁ」
ずるりと下を全部脱がされて、じぃと見られる。
「ここ防音完璧だから、どんだけ啼いても喘いでも大丈夫だからな?トラ♡」
「まっ、」
「ヤダ」
俺のモノを触るらっだぁさんの手を慌て掴もうとしたら、先を抉られるようにして触られて身体が仰け反った。
「ぁ゛…ッ♡⁈」
「ココ、グリグリされるの好きなんか?ほら」
爪を立てられて、強弱をつけられながら触られて呆気なく頭が真っ白になる。
「ゃっ、ん゛ぁあ゛っ♡!」
簡単にイカされて、くたりと腰から力が抜けた。
俺のお腹には自身の出した白濁が広がっている。
「濃いなぁ。シてなかったんか?」
「そ、そんな、するッ、ひまない、っ♡」
「寂しくて自分慰めたりしなかったんか」
するか!と口を開こうとしてまた先をグリグリと触られる。
そのせいで開いた口から出るのは、俺のはしたない声。
「や゛ぅ゛ッ♡♡⁈」
「トラの意志の強そーな緑が溶けてんの見ると、すげぇ興奮するわ♡」
「ふ、ぁ゛あ〜〜♡♡!!」
親指で先を強く押されてまたイッてしまった。
「はーッ♡、は、…ぁっ…♡」
「ナカ、期待してんな♡」
「し…してなッ、…ん゛ン〜〜ッ♡♡⁈」
らっだぁさんは俺の出した白濁で後ろに塗りつけるようにして指を挿れてきた。
「すんなり入ったけど。…誰かとシたことあんの?」
「バッ、…あるわけ、なッ…っ、に゛ゃぁ゛ぁあぁ〜〜…ッ♡♡?!」
侵入した指で強くナカを押されてまたイカされる。
「トラ、簡単にイキすぎじゃん♡えっちぃな♡」
「ちがぅゔ…ッ♡、こ、んな、おれ…ッ♡♡」
「まぁ、俺がそうなるようにしたんだけど」
「へ…ッッ♡♡⁇」
「もう柔らかいからいいな。じゃ、逃げんなよ♡?トラ♡♡」
ずるりと指を抜かれて、息をする間もない早さでナカに入られた。
「ぁぐッ♡…ひ、っ、いきな、♡ぉく、っっ♡♡⁈」
「はっ♡入っちゃったな♡♡」
「な゛、れぇ…ッ♡⁇」
「な♡?トラ、俺ん家来て何飲んだ♡♡?」
腰をゆるゆると動かされて短く声が上がる。
「ぁッ、いッ、♡♡⁇む、ぎちゃ…♡♡⁇」
「それ、ただの麦茶と思った♡?」
言われてみれば味に少し違和感があったけど、暑さのせいで気のせいと自己完結させていた。
「ま゛さ、か…ッはゔッ♡♡!!」
「せーかい♡♡えっちになるお薬入れてましたー♡♡」
「っつ♡♡!!ば、かばかっ♡へ、んたいッ♡らっだぁ、さんのえっち、ぃ♡♡!!」
「言っただろ、好きな子には変態になるって」
自覚させられて身体の内側がじわじわ熱くなっていく。
「っ、締めんなって♡そんなことしなくても離れねぇから♡」
奥をコツコツと突かれる。
「しめへ、なぃい゛ッ♡おく、こづくにゃあ…ッ♡♡」
「もっと奥入ってやろっか♡?」
ググッ、ともっと内側に入られていく感覚がしている。
力の入らない手でらっだぁさんのお腹を押して離そうとした。
「何その可愛い抵抗♡もっとしてやりてぇ♡♡」
押していた手首を掴まれて引っ張られる。
距離が縮まり下半身が浮いたかと思った時には耳にしてはならない音が聞こえた。
「⁇♡♡、ヅッ───────────〜〜〜ァ゛♡♡♡♡⁇⁈」
「はい♡完全処女喪失オメデトー♡♡」
「ぁ゛…ぁ…ッッ♡♡⁇」
ガクガクと腰が震えて力が入らない。
そのくせ、らっだぁさんのモノは離さないと言わんばかりに締め付けていた。
「はっ♡こんな奥まで咥えて、離したくない♡ってか?クッソ可愛いなぁ?トーラ♡」
「は、ふっ♡、ぁ…しゃ、べ、ら♡、ないれ゛…ッ♡」
下腹部をぐっと押されて目を見開く。
「や゛ぁ゛ああ゛〜〜ッッ♡♡!!」
押さえられたせいで余計にらっだぁさんのモノを締める。
らっだぁさんはそれに眉を顰めて、その次には口角を上げていた。
無意識に後退ろうとしても手を掴まれていて下がることができない。
「逃げんなって♡」
「もぅ゛、はい゛ッ♡んなぃい゛♡♡ゃめ、へ、♡、やめ゛ッ、くりゃ♡しゃっっ♡♡らっだぁ、さぁ゛あ゛っ〜〜〜ッッ♡♡!!」
自分のモノからサラサラした水みたいなモノを吹き出す。
「潮吹きかよ♡♡!」
奥の奥を乱暴に突かれて見開いた目から涙がボロボロと落ちていく。
俺はもしかしたら頼る人を間違えたのかもしれない。
こんな、暴力的までの快楽で埋められたら身体も心ももたない。
「む゛ぃ♡らだ、さッん、♡も、むり゛ぃい…♡」
ふるふると首を緩慢に振っても断続的に意味を成さない声が口から漏れるだけだった。
「トラが俺なんかに縋るからさ。…ホントは見守ってようかなぁって思ってたのに……もう絶ッ対、逃さねー♡」
ナカが埋められていく。
「俺を選んでくれてありがとな♡」
全部。
埋まっていく。
「ふ、…♡」
「トラつーかまえた♡♡」
埋められて、溢れた。
「ぁ…はッ♡♡」
震えて力の入らない腕をらっだぁさんに伸ばす。
その手を掴まれ恋人のように繋がれた。
離さないと、逃がさないと。
捕まえた、と言うように。
「つかまっちゃった…♡」
コメント
9件
trさんがkrさん達の輪に入れてないんじゃないかって寂しくなってるの可愛すぎる…!💕 そこに付け込むrdさんも相当悪いですね…( ≖ᴗ≖)ニヤッ 多分ですけどtrさんを家に呼んだ時からなんだろうな〜 最後に「つかまっちゃった♡」って言うのも美味しすぎる…!( ´ཫ`)♡ 続きが気になりすぎます!!!楽しみにしてます!!
やばい、好きなのが全て詰まってる✨続きが見たすぎる😭
rdがヤンデレなの大好物すぎて最高っすね...🥹💞 最後の捕まっちゃったエグい!めっちゃ可愛い✨