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いつか心理カウンセリングの奈々さんが、私は完全な男性恐怖症ではないと言った
「あなたの場合障害のレベルに達してしまうほど、根の深い問題だとは思えないわ、元夫からあんな目にあわされたせいで、あなたは無意識のうちに(異性に対して罪悪感と不安を抱くようにしておけば再び傷つくこともない)と思い込もうとしているんじゃないかしら」
彼女はこう言った
私は彼と向き合って訳もなく、不安になる気持ちを無理やり押し殺した
事故をして怪我が無いと言うなら、そろそろ帰ってほしい・・・・・
「あ・・・あの・・・もう遅いし・・・大丈夫なら・・・その・・・」
ろれつも怪しくなってきた、彼は細いけど身長は私よりすごく高い、それに近すぎる―――
私はまだ男の人を見ると自分にどれだけの危害を加えそうか、判断する癖から抜け出せていなかった
途端に彼が立ち上がったので私は驚いた猫のように飛び上がった
「すっすいません!!このお礼は必ずしますっっ 」
そう言うと彼はコートを取り、玄関にバタバタと騒がしく向かった