※注意です
・梅桜となっております
・下手だと思います
・地雷・解釈違いはUターンして
上記オーケーならどうぞ!
ーーーーーーーーーー
梅宮「桜…好きだ」
桜「は?」
梅宮「俺と付き合ってほしい」
屋上での愛の告白
恋愛の物語なら誰もが憧れるシチュエーションだろう
そしてめでたく付き合うことが決まってる
そして俺もそうなると思っていた
しかし帰ってきた返答はーー
桜「付き合うって…なんで俺?」
梅宮「桜が好きだから…」
桜「それは聞いたよ!でもお前は誰にだって好きとか言うじゃねぇか!」
梅宮「言われてみれば…」
桜「その好きとこの好きは違うのかよ…」
確かに桜の言うことも理解できる
俺は風鈴のやつらも獅子頭連も街の人たちも皆が家族のようなものだと思ってる
桜がそういうのも無理はない
今まで兄弟のような好きしか言ってこなかったから
梅宮「それが…俺にもよくわからなくてさ」
桜「はぁ?お前が言ったんじゃねぇかよ!」
梅宮「でも理由ならある」
桜「なんだよ?」
梅宮「お前が他のやつらと違ったからそこが俺には魅力的に写った」
桜「??」
俺の言葉を理解できてない桜の表情が可愛く見えた
俺は小さく微笑み口を開く
梅宮「桜、可愛いな」
桜「か、かわ///」
梅宮「その反応をしてくれるのは桜だけだ」
俺は桜にこう説明をした
柊は苦虫を噛み潰したような顔をした後に胃を痛めたりしそう
梶は一瞬固まり俺がおかしくなったんじゃないかと思われる
蘇枋は言われても平然とニコニコしてそう
楡井は何故か「ありがとうございます」とかお礼を言ってきそう(?)などと
梅宮「だからそうやって顔を赤くしてくれるのは桜だけだ…それだけで嬉しいんだ」
桜「……でも俺は付き合うとかよくわかんないし」
梅宮「ごめんな…焦らせて…ただ伝えないとダメな気がしてさ」
いつもの笑顔で気にしないでくれと取り繕う
“ダメな気がする” ではなくて”ダメだと思った”のだ
だってーー
俺と桜が一緒にいられるのはこの『1年』だけだからだ
この1年が終わってしまえば桜と俺は簡単には会えなくなると思う
梅宮「答えはいつでもいい…俺は桜が好きだから、伝えておきたかったんだ」
桜「……そうかよ」
桜がいなくなった屋上で俺はハンモックに体を預ける
さっきはあんな風に言ったけど桜が好きという確信はあった
他の人には感じない衝動というものがあった
桜を見るとキスしてやりたいとか
桜が可愛い顔してると誰にも見せたくなくなったり
桜を一度でいいから泣かせてみたいし、俺だけ見るようにしてやりたいし
梅宮「なんて…桜が傷ついた顔しそうだから言わなかったんだけどさ」
と、いう10日前の一連のことを話した俺
そしていつも通りイラついた顔になりながらも最後まで聞いてくれている柊
柊「俺はお前専属の相談役じゃねぇぞ…お前の恋愛話なんか知らねぇし…」
梅宮「だって柊とか梶とかにはそういう衝動がないんだもん… これは間違いなく恋愛の好きでいいよな?」
柊「知らねぇって言ってるだろ!」
梅宮「でもあれから桜は…会いたいって言っても避けられてるんだよな」
柊「当たり前だろ…そんな急に好きとか言われたら顔合わせにくいだろうな」
やっぱりそういうものなのか?
まぁ、これくらいで慌てることはないのだが…
柊「梅宮…」
梅宮「ん?」
柊「本当に桜が好きなら心にあるお前の気持ち全部伝えろ…」
梅宮「けど…」
柊「結果、アイツを傷つける可能性もある…だからといって黙ってるのは違うんじゃねぇか?あと1年しかねぇんだから…伝えるだけ伝えるしかねぇだろ」
梅宮「そうだな…伝えるって大事だもんな」
あと1年…か…
それから数日後のことーー
俺は桜に『話したいことがある』と伝え家に寄ってもらうことにした
桜は不思議そうにしながらも頷いてくれた
想いっていうのは口にしないと伝わらない…そんな基本を俺は忘れていたんだ
ガチャ(家のドアを開ける
梅宮「ここが俺の家だ!ほら、桜、早く上がれよ!」
桜「お、お邪魔…しま、す?」
梅宮「もしかして…緊張してるのか?」
桜「し、仕方ねぇだろ!人の家に上がるなんて…は、初めて、だから…」
梅宮「そういう初々しいところも可愛いぜ」
桜「だから可愛いって言うな!///俺は男だ!///」
こういうやり取りが心地いいから俺は本音を言えずにいた
本当のことを伝えてしまえばこんなことができなくなってしまうから
優しい桜はずっと気にしちゃうから
俺はいい兄貴で居続けたいからーー
梅宮「桜、腹減ってねぇか?」
桜「少し、減ってる」
梅宮「そうだろうと思って…豚汁作ってあるから食うか?」
桜「食べる」
梅宮「俺の作る豚汁は美味いぞ!食べたら他のところ豚汁食えなくなるかもな!」
桜「大袈裟すぎだろ…」
二人で豚汁を食べながら本題にはいることにした
桜「めっちゃ美味い」
梅宮「だろ?豚汁だけは自信があるんだ!」
桜「そんで…話したいことって?」
梅宮「まずはさ…すまなかった!いきなり好きとか言われても困るよな!」
自分の気持ちを伝える前にこの前のことをまずは謝ろうと決めていた
俺が焦っていただけで桜にとってはいきなりのことでビックリしただろうし
伝えるならまずは順序を守るところからのはずだ
桜「なんで謝るんだよ」
返ってきた言葉は少し困ったような声音だった
梅宮「だって…俺はただ焦って勢い任せでお前に告白したんだぞ?」
桜「でも…別に怒ってる訳じゃねぇし謝るなよ…確かにびっくりしたけど嫌じゃねぇから……///」
梅宮「桜……」
口が悪いけど俺に怒ってはないのか…
相変わらず優しくて可愛い桜の言葉に俺は微笑む
あー、俺はコイツのこういうところが本当に好きなのかもな…
梅宮「桜…あの時皆に言ってる好きとは違うのかって聞いたよな?」
桜「え?あ、おう…」
梅宮「明確な違いは俺にもこれだとは言えるものがなくて…」
桜「………」
梅宮「でもな…桜といると他のやつには感じない衝動があるんだ」
桜「衝動?」
梅宮「桜とキスしたいし、お前の可愛い顔は俺だけに見せてほしいし、一度お前のこと泣かせてみたいし、俺だけを見ててほしいって思ってる」
俺は今、心にある全部を話した
こんなやつだってもしかしたら幻滅させたかもしれない…
桜は俯いていて何も言わなかった
梅宮「でも…桜の嫌がることは絶対にしない…お前を傷つけたい訳じゃない…」
桜「………」
梅宮「それで俺考えたんだ…もう少しこの話は保留にしておこうって」
桜「保留?」
梅宮「桜…俺はあと1年しかないってことで焦ってた…でもその1年はまだ始まったばっかだ!これからお前とたくさん色んなことをして思い出をつくってそしたらまた改めて気持ちを伝える!そのときになれば何か変化があるかもしれねぇ!」
俺は笑顔でそう伝えた
桜は何も言わずに小さく笑ってた
あぁ…俺はこの何でもないやり取りが…この時間が好きだ
今はまだ兄弟の関係でもいいーー
そう、その時が来るまではこのままでーー
今はまだこのままで END
コメント
9件
残り一年…長い様な短い様な、そんな期間の中で生まれた恋…。 題名と最後がピッタリすぎてもう最高! 今までは、付き合って終わりって感じだったけど、 始めと、あまり関係性を進めせずに終わりってのも、すごい最高って事に改めて気付いた! こりゃあ次の1話完結作品が楽しみになるな〜!