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茶髪緑眼短髪の12歳の女の子 ミロ
会う人全員に男の子と勘違いされている
肩に猫が乗っかっている、この猫は主らしい。
主は羽根のように軽い、女の子に負担をかけないように自身に魔法をかけている
魔力吸収の固有魔法持ち、得意魔法は聖のプリースト
武器は短剣、特殊な効果がありこの刃で切られた相手の傷は魔法で癒えなくなる。自己再生持ちに有力。
主
白猫オッドアイ、実は魔王
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今日も今日とて僕は薬草採取に行ってます。
僕は支援型で戦闘向きではないので安全なクエストをちまちまクリアしてランクは今ではDランクです。ですがDランクでは1人で国外に行くこともできないので今はCランクを目指しています。
「2年間ちまちま頑張ってあと少しでCランクに上がれそうですね、主〜。」
『薬草だけでランク上がるんだなあ……。』
「うん、だよね〜前例はないって受付の人に言われちゃった。」
『薬草以外のクエスト受けたら2年もかからないからな。』
「主言ってましたよね。数年なんて短い〜って!だから主とお話してたら2年なんて一瞬でしたよー!!」
『まあな。2年なんて2日程度だな。』
「あはは。それは流石に体感おかしいですよ〜!」
「よーし。今日は最後ということでいつもより多めに持ち帰りますよー!」
「受付さ〜ん!」
「お、ミロちゃんお疲れ様。」
「これがご依頼のお品でーす!」ドサッ
ギルドカードと共に大量に取ってきた薬草をカウンターの上に置いた。
「おおー!かなり取ってきたんだね!」
「最後なので張り切っちゃいました!」
「品質もいつも通りいいね。うん、上乗せで500デルで……ランクアップで合計1000デルだギルドカードも、ほい。」
受付のお兄さんにほい。と渡されたギルドカード、ランクがDからCに表記が変わっていた。色も緑から赤になっていた。
「わあ!ありがとうございます!!」
「おめでとう!」
「主、明日からやっと外に行けますよ〜!!」
『おう、おめでとう。まずはどこに行くんだ?』
「まずは隣国です!隣国のヴダイムは鶏料理が美味しいらしいから楽しみですね〜。」
『また、食い物か。』
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ふみふみ ふみふみ
「んんう〜〜」
なんかぷにぷにしてあったかいのが僕の顔を押している。でもまだ寝たいよ〜。
ざら
「ひゃああああ!?ざらざら!」
『ヴダイムに行くんだろ?早く起きろ。』
どうやらさっきのふみふみ肉球とざらざら舌は主の仕業だったようです。
「おはようございまーす!主!起こしてくれてありがとうございます!」
『あと少し起きるのが遅かったら爪が出ていたぞ?』
「ひえっ!」
朝ごはんはパンとスープ!
「ここのご飯とも今日でお別れかあ〜」
「ミロちゃんの旅立ちに乾杯!ということでこれはおまけのジュースだよ!」
「わあ!ありがとうございます!!」
「明日から目の保養が無くなるのは悲しいけど可愛い子には旅をさせよって言うもんね!他の所でも冒険頑張ってね!!」
「はいっ!」
「おまけのジュース美味しかった〜!」
『それは良かったな。』
「あっ、そろそろ馬車に乗る時間ですね。」
『遅れるなよ。』
「はーい。」
僕たちの乗る馬車はヴダイム行きの長距離馬車。数時間半日程度なら自衛で何とかなるがこの馬車は乗車期間が長いので護衛を雇っている。
「すみませーん!乗ります!!」
「おお、ギリギリだね。3000デルだよ、お金はあるかい?」
「はい!あります!!」ジャラ
「……はい。ぴったり3000デルあるね。では出発と行こうか。」
『ギリギリかよ。』
「うっ、セーフ。」
ガタンゴトン ガタンゴトン
僕は最後の乗車なのもあり後ろに座った。
2年間暮らしたメルド王国が遠ざかって行く、少し寂しい。
「なあ!お前は何しにヴダイムに行くんだ?」
突然話しかけてきたのは僕より少し年上?の男の子、黒髪に金色の瞳。なんか悪餓鬼感ある。
「僕は鶏ご飯が美味しいって聞いたから食べに行くんだ〜。」
「たしかにあそこの鶏飯は美味いぜ!俺は牛の方が好きだけど!」
「行ったことがあるんですね。あ、僕はミロって言います!」
「あっ名前言ってなかったな。俺はシーナだ、ヴダイムに着くまでの間仲良くしよーぜ!」
悪りぃな。とシーナはニカっと笑った。
「んー。あっ、ヴダイムの行ったことあるかどうかだよな?」
「はい!」
「何回か行ったことあるぜ。俺はそこでギルド登録したんだ!だから美味い店も知ってるぞ!到着したら連れてってやるよ!」
「やったー!ありがとうございます!」
「何だ、何だシーナ友達作ったのか?」
「話は聞いてたよーミロくんだよね?ウチのシーナが迷惑かけてない?シーナ気遣い出来ないお子ちゃまだから嫌だったr」
「あーーー!もう五月蝿え!!」
「シーナくんのお話面白いので全然嫌じゃないですよ!」
「当たり前だ!」
「ところでウチのシーナ、くんって……?」
「自己紹介がまだだったね!私はマナナ!ミダビドパーティの副リーダーをしているよ!そっちのでかい漢が」
「ナノガだ、よろしく頼む。」
「シーナとナノガもウチのパーティメンバーってことで『ウチのシーナ』ってことだよ!因みにリーダーは別件があるから、ヴダイムで合流予定なんだー!」
「なるほど!改めましてミロです、よろしくお願いします。」ぺこり
「よろしくー!」
夜の暗闇を走るのは危険なので朝が明けるまでテントを立ててみんなで野宿をする。
夜食も食べ終わり僕らは個々で自由に過ごす時間になった明日のために寝ても良し、遊んでも良し。遊ぶと言っても何もない森の中だけどね。
「なあ。今更なんだがその猫って何なんだ?」
シーナは僕の膝の上で寛ぐ主を指差してそう言った。
「僕の主です。」
「主ぃ?」
「はい、主です。」
「その猫が?……。(これはアレか子供のごっこ遊びみたいなもんか?)ミロこれも今更だが何歳なんだ?」
「12歳です。」
「まあ妥当か、俺は15歳だ。」
「3つ年上なんですね。そういえばシーナくんは冒険者なんですよね?ランクはいくつなんですか?」
「ミダビドのパーティランクはAだけど。俺の個人ランクはBかな。」
「シーナくんって強いんですね。僕はつい先日Cに上がったばかりですよ!」
「え、お前も冒険者なのか!?」
「はい。……と言っても2年間薬草採取クエストしてただけですけどね。」
「2年間も薬草クエを?ええぇ……戦えないなら商業ギルドでも良かったんじゃないか?」
「薬草撮るの楽しくなったのもあるのですが、1番は僕が戦闘型じゃないからですかね。」
「ふーん。確かに妥当な判断だな。」
「はい。回復が欲しくなったらいつでも言ってくださいね!」
「お前ヒーラーか!困ったら助けてもらうぜ!」
「その時は是非!」
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時には怪我を治したりして、そんな日を何日か繰り返して。
僕たちはやっとのことヴダイムに着きました!
「わあ……!ここがヴダイム!リナハと全然違う!!」
「大きさもだけど雰囲気が全然違うよなー。隣国なのに。」
「隣国だけどかなりの距離だからねえ!」
「俺は会計を済ませにギルド寄るからマナナとシーナはミロくんに美味しい飯屋紹介してやんな!」
「おっけー!」「おう!」
ナノガさんはお会計をしに一度ギルドに寄られ、僕たちはミダビド行きつけのお店に行くことに。
「もしかしたらサイナもそこに居るかもね!」
サイナさん一体どんな方なのでしょうか……?
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「着いたぞここが俺らの行きつけだ!」
「いい匂い〜」ギィ……。
シーナが店のドアを開けると部屋に広がっていた様々なご飯の香りが香ってきた。ごくり。
「おかわりっーーー!!」
と、同時に聞こえるバカデカいおかわりの声。
「おお!にいちゃん!」
「ん?んん!!んーぬ!んぬぬ!!」
「なんて言ってるかわかんねーよw」
「よっ!サイナ!」
口いっぱいにご飯を入れてもごもごと、おそらくシーナとマナナを呼んでいた。ふとサイナと目が合う。
「!あっ、初めましてミロです!」
「んん、ごくん。シーナの友達か?俺はミダビドパーティのリーダー サイナだよろしくな!」
「にいちゃん口に付いてるよー」
「よろしくお願いします!」
シーナに友達と否定されなくて少し嬉しくなる。
「長距離護衛お疲れ様ー!今日は俺の奢りだー!食え食えー!!」
サイナがどんどん注文をしてくれて僕達も席に着きいっぱい食べ始めた頃にナノガも合流して護衛の時に合った話やヴダイムの話など色々な話を聞かせてもらった。
宿予約が出来なくて。シーナと一緒のベッドに寝かせてもらった、少し高めの宿でベッドがふかふかしてた。宿代を払おうとしたが『怪我直してもらったから大丈夫だよー。』てことで、また払って貰った。今度またお礼しよう!
そんなこんなで僕はヴダイムで食べて寝て、食べて遊んで寝てを繰り返していた。
お金は結構あるので危険なクエストをする必要もないので平和に過ごしてた。
けどシーナ達、ミダビドは明日にはここを旅立つらしい。
世界は繋がっているからきっとどこかでまた会えるだろうけど、それがいつかはわからないから今できる精一杯のお礼をシーナ達にしよう!
「と言うことでお礼をしようと思います!」
『へぇ。まあ、いいんじゃない?何するの?』
「それがまだ決まらなくて……主のお手をお借りしようかと。」
『まあアイツら金には困ってなさそうだから、金目のものは無しだな。』
「え、何もなくないですか?」
『諦めるな。金で買えないものをあげるのはどうだ?』
「僕ミサンガしか作れませんよ?」
『それで十分だ。俺だってまだ使ってる。』
「ええ!主ありがとうございます!朝までに頑張って仕上げますね!!」
やった!主、僕があげたミサンガしか大事に使ってくれてるんだあ〜!!
「シーナくん、またね。それで、あの、コレ皆さんにミサンガ作ってきました。良かったら使ってください!」
「おお!お守りか!ありがとうな大事にするよ!」
「ありがとうミロくん」
「ミロくーん!ありがとーーー!!!!」
「俺にもいいのか?ありがとなミロくん!」
「はい!」
またなー! また会おー! またねー!
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