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夕暮れどきのライオネルの市街地は、城壁に囲われた内側に中央広場や大聖堂、人びとの暮らす住宅街がぎゅっと濃縮されて詰まっている感じで、細い路地の間にもお店がひしめいて、ごたごたしてはいるけれどとてもにぎやかだった。
あのあと、港に情報収集に行くことになったわたしたちは――多人数でいくと動きにくくなってしまうということで、『聖女』とその騎士であるわたしとレイン、そしてサフィヤの三人で港にしのび込むという結論でまとまっていた。
そして、そのままの格好で行くと目立って騒ぎを起こしてしまうため、レインは聖女神セーラ教徒の巡礼用の白いローブにすっぽりと全身を包んで正体を隠して、わたしは旅行者用の上下の服を着て帽子の中に髪を隠して少年を装い、サフィヤはぼろきれのような布の切れ端を頭に巻いて短いマントを羽織り、さらに黒い長ぐつを履いて若い船乗りに扮していた。
コンセプトは、レインが教会領に巡礼にいく＊＊＊＊＊＊
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