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人を鍋にかけるとどうなる?
例えば私達人間が小さくなったとしよう。
もしくは私達より大きな知的巨大生物が生まれたとする。
その大きな知的生命体を巨人と言おう。
ある日私達は巨人に捕獲された。
大きな手に、大きな指紋、指に水分を飛ばす穴が見えた。
私達はザルのようなボウルに入れられた。叫び声にまみれて人を呼ぶ名前は、遺言のように感じた。
一晩置かれた頃には、私達は酷く疲れ眠った人もいる。
ただ、ひすり泣いた声が、大きな大きな空間に響いていた。
白い視界に照らされた物家具は、とても遠くに感じた。
人は他の動物に比べ痛みを感じやすい。
だから人は動物に共感するのだ。
ひょいと持ち上げられたザルから見えたものは、鍋だった。黄色く鉄で出来た大きなそれは、私たちの部屋だった。
危険を察知して叫ぶ者もいた。今後起こりうる事柄を最大限に予測したのだ。
徐々に足が温かくなった。
知能が高い私達は、それだけで何を意味するかを考えれてしまっていた。
まともに立っていられなくなり、足を上げる。そうすると全体重がもう片方の足に負担をかけ、耐えきれなくなり片足を入れ替える。
下駄の代わりをしたそれは水分を飛ばし、白い煙がもくもくと上へ登り、私の顔にかかった。そんな事を気にする暇も無く痛みは最上級へと変化する。
溶け始めていた。皮膚が高熱に耐えきれなくなり、甘いチョコレートのように溶け始めていた。ただお菓子作りと違うのは、ただならぬ異臭と、作られているのは私という、地獄の光景である。
ぬちゃりと足を持ち上げると足の中が落ちた。私は叫んだが周りの声にかき消されてしまって、蓋を閉じたように聞こえず、一つの「叫び声」にかき混ざってしまった。
血が蒸発して濃く、黒くなった。
骨を支える台が脆くなり、倒れ込んだ。その瞬間に視界が何も見えなくなり、顔の皮膚が酷く乾燥した。
起き上がろうにもそれだけ十分な力を持っておらず、焦げ始めた布に引っ付けられた体が有った。
途中、背中を踏まれたがそこから滲み出た生熱い筋肉や胃が彼には紐付いただろう。
いつかそこには干からびた人間が出来るだろう。真っ黒に染まった鍋が出来上がるだろう。出汁でも取るのかも知れない。彼らの世界の犬にでも食わせるのかも知れない。
あー、こんなことなら生まれた瞬間にミキサーで殺してけれれば楽なのに。
端に足をもがれたひよこになんてなりたくないのに。
私達はそのジュースを飲まないのに、
皆を怪物にして、
私達を1にした。
首が無いのに何度も瞬きをした私達に、私達より賢い知的生物は発現しうるだろうか?
ま笑、宇宙人でも来ない限り無いだろうね。ホント