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#ざまあ
n217(エヌ・ニイナ)
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「おはようございます」
私はいつも通り、市原さんの家のチャイムを押す。
そして、いつも通り家事をこなす。
「今日は部活なかったの?」
「今日は午後からなんですよ」
「だから早くきてくれたのか」
いつも夏休みは、午前から活動をして12時前に終わるのだが、今日は先生の車検のせいでこの時間になった。
「そうか、頑張って行ってらっしゃい」
そう言って市原さんは手を振って送り出してくれた。
「こんにちは~」
卓球場に入るとモワッとした空気が広がる。
この季節が、一番卓球場に行きたくなくなる。
「やっほー、怜」
出迎えてくれたのは由香とみっちゃん、そして麻里ちゃんと帆波(私はほなちゃんと呼んでいる)
の4人だった。
「あれ、先生は?」
「大森先生は卓球の大会だって、じんじんはもうすぐくるんじゃない?」
「あ、うわさをすれば」
後ろから神宮先生が歩いてきた。
「麻里やろう」
「じゃあうちらも」
4人はラリーを始めた。
今日は人数が奇数なので1人余る。
私も活動を始めようと思って腰を上げた。
球を持ってきて、ネットを設置し、サーブ練習をする。
黙々とやっていると、後ろから声をかけられた。
「精霊ちゃん、いっしょにやろう」
「わかりました、片付けるから少し待ってください」
「あ~、そのままでいいよ、今日は卓球練だし」
「了解です」
カッコカッコと無言で球を出していると、神宮先生が口を開いた。
「寂しくない?」
「何がですか」
「優月がいないの」
「大森先生がいなくて確かに少し寂しいかもですね」
「本当に少し?」
「そうですよ、私、人に依存するタイプじゃないですし」
ホントかなぁとしつこく繰り返す先生に少し腹がたったので、わざとボールを強く出した。