テラーノベル
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🌷心の力 夜部屋のベッドに横たわるティア。
眠れない。頭の中で声が騒がしくて。
黒い炎があらわれ、ティアに覆いかぶさる。
「お前のせいで家族は不幸だ、母親の知性的な要求に馬鹿なお前は応えられなかった、遊んでばかりいたんだ」
ティアの子供時代、楽しいことを引き出してくれた心の力。
そうしなければ、知性的な母親は遊ばせてくれなかっただろう。
父親はまだ休む時には休むタイプだった。
母親がティアに言い過ぎるとかばってくれた。
それでも両親はふたりともとても頭が良く、ティアの精神疾患により、うまく働かない思考に悩んでいた。
ティアは普通に考えればひどい言葉が浮かび、どうすることもできなかった。
空想しても完全に防げなかった。
「お前は家族の恥、落ちこぼれだ」
黒い炎が触手を伸ばしてティアにからみつく。
もう心の力を使っても楽しいことを引き出せなくなった。
心の力の使い過ぎは命の代償をともなう。
だから考えて使うようにとピンクのうさぎに言われ続けていた。
しかし、子供時代ティアは考えて使えなかった。
幸せなだけの子供時代を過ごして、母親の教育をやり過ごして両親がティアに楽しい体験をさせるように仕向けてきたのだ。
遊園地や動物園、キャンプにも行けた。
心の力がもたらした理屈ではない奇跡。
(ああ、もう疲れた、わたしはどうして賢くないんだろう?すぐ疲れてしまうんだろう?)
ティアにしか見えない存在達は友達だと思っていた。
しかし、その存在達さえも言葉でティアを苦しめる。
「これ以上逃げればお前は死ぬだけだ、楽しいことしかしないで死ぬなんてなんという親不孝なんだ、馬鹿が」
黒い炎の辛辣な言葉。
ティアは耐えきれなくなり、黒い炎の触手を振り払うように起き上がり、部屋を出た。