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コメント
2件
あーもう好き… なんでこんなに最高な小説作れるんですか? もう…最高です!(語彙力どこいった)
参加型企画
〜第4話〜
注意
・固定夢主あり
・キャラや口調が解釈不一あります
・基本的に夢小説なので気をつけていますが、キャラ崩壊があるかもしれません
・この小説に出てくる国や地名、団体名は実際に存在するものとは一切関係ありません
ホールの中に軽快な音楽が鳴り始める。そろそろダンスが始まるようだ。
『はぁ…つまらないなぁ、』
まるでシロクマを連想させるように大きくて白い彼は、ワイングラスの中身をゆらし、机に頬杖をついた。
雪のような真っ白い肌が、少しだけアルコールの力で赤く染っている。
『ラトビア達は見当たらないし、菊君はお話してるし…』
『もうお部屋戻っちゃおうかな〜…』
うん、そうしよう。と考え、重い腰をあげて身体をハウスがある方向に向けると、
ドンッと鈍い音が聞こえ、何かが身体にぶつかった。
『きゃっ…』
『わぁ!ごめんね?』
『怪我はなぁい?』
『うん、ないけど…』
『僕はロシア、実名はイヴァン・ブランスキ。君は?』
イヴァンは少女に手を貸しながら聞く、
『私はフェリス帝国、実名はリベ・ドールだよ。』
リベ・ドールと名乗る少女は、赤い瞳とカプチーノ色の髪の毛が良く似合っていた。
『リベちゃんかぁ、いい名前だね〜』
『そ、そんなことよりイヴァンさん…』
『イヴァンでいいよ』
『ねぇ、イヴァン、』
『ん、なぁに?』
『わ、ワインが…』
今の今まで目の前のリベに夢中になっていて、自分の服にワインが零れていたことに気がつかなかった。
『あっ…ほんとだ…とれるかなぁ?、』
『もし良かったら、これ』
リベは花の刺繍がついたハンカチを差し出す。
『えっ、そんなっ悪いよ〜、』
『ぶつかっちゃったのは、私の方だから。』
『気にしないで、ね?』
半ば強引にハンカチを押し付けるようにリベはイヴァンにハンカチを握らせた。
『わわっ、ありがとう』
上品な肌触りの布がフワリとイヴァンの手に触れる。
『…そうだっ!』
『ん、どうしたの?』
イヴァンは机の上にあった白いペーパーナプキンを手に取り、胸ポケットにしまっていたボールペンでサラサラと何かを書き、
二つ折りにしてリベに手渡した。
『はいっ!』
『なに…?これ、』
『僕の部屋番号だよ。』
『ハンカチ貸してくれたお礼がしたいんだぁ』
そう言って、イヴァンは無邪気に笑った。
『えぇ!?、そんなっ…大袈裟だよっ、』
『この部屋に来たら3回ノックをして?そしたらすぐに開けるから!』
そう言ってイヴァンはハンカチを丁寧にポケットにしまい、軽く手を振った。
まるで、リベの声は聞こえていないようだ。
イヴァンは、ホールのドアノブに手をかけた。
しばらく誰も触っていないせいか、金属でできたドアノブがヒンヤリしている。
ふと、何かがイヴァンの袖を引っ張った。
『ちょ、ちょっとまってよ…』
少し小走りしたリベがイヴァンと同じようにペーパーナプキンを二つ折りにして大事そうに持っている。
リベとぶつかったところと今、イヴァンがいるドアノブとでは、少し距離があるので、リベは少し息が荒くなっていた。
『?どうしたのかな、』
『これ…』
リベから貰ったペーパーナプキンを開くと、殴り書きの様な字で「PM11:30」と書いてあった。
その瞬間、イヴァンは顔をパァッと明るくし、
『待ってるねっ!』
と向日葵の様な笑顔を浮かべ、夜の暗がりへと消えていった。
一方、エディはなんとかルマと合流し、ダンスが始まるので、お色直しをしていた。
化粧室には他にも数人女性が居たが、どの女性も魅力的だった。
『あれ、ルマさん、先程から顔が赤いですよ?、体調が悪いのですか?』
『ううん、平気なのだ!、』
『ただちょっと…』
『?』
ルマは言葉を濁らせうつむく。
『多分…恋しちゃったんだ…』
『……え?』
『…』
ルマはよほど恥ずかしかったのか、耳まで真っ赤にして涙目になってしまった。
『どの殿方なのですっ?、詳しく聞かせてくださいっ!』
恋バナが大好きなエディは目を輝かせながら行った。
『えっと…ね、マシュー君って言うんだけど、とっても優しくて…それで…』
言葉が言い終わる前にだんだん声が小さくなっていく。
『…あぁっ!もう!この話はお終い!!恥ずかしいのだ!!』
『そっ、そういうエディはどーなのだ!!』
『え、えぇ!?私ですかっ!、』
今度はエディが顔を赤くした。
『な、なんにもないですよっ!、』
『あっ!怪しい!詳しく聞かせるのだ!』
『は、恥ずかしいですよぉ…』
『私も言ったんだから、エディも言うべきなんだぞ!』
『わ、わかりました…言いますから…!、』
【エディの黙考】
ルーマニアとモルドバが去った後、エディとブルガリアはテラス席へと移動していた。
『…やっぱり星がキレイですね。』
『んえっ!?あ、あぁ、そ、そーなんだわ…』
別の意味と勘違いしたのか、ブルガリアは顔を真っ赤にして照れた後、エディの純粋な感想だと知って、少しだけうつむいた。
『私、星座とか天体観測とか好きで…よく友達に教えてもらうんですよ。』
『なんだかロマンチックなんだわ、』
『ふふ、そうですね。』
『ブルガリアさんはご趣味ありますか?』
ブルガリアはひとしきり頭をひねるものの、人に胸を張って趣味とよべる趣味は見当たらなかったようだ。
『…いやないんだわ、趣味とか…なにかに一生懸命になれる奴ってやっぱ凄いんだわ。』
『私もブルガリアさんと同意見です。』
『………あの…さ、』
『はい?』
『俺のこと”さん”付けしなくていいんだわ、俺もエディのことエディって言ってるし…』
『(それに、なんだかこっちばっかりあだ名呼びでずるいんだわ、まるで俺ばっか意識してるみたいなんだわ!、)』
『…ではブル君とでも呼びましょうか。』
『ふふ、ブル君ってなんだか小さな男の子みたいですね』
『ちょ、それどういうことなんだわっ!、』
二人はひとしきり笑った後、オーナーが何か喋っているのが聞こえた。
『…ダンスパーティ?、』
『ダンスなんて久しぶりにやるんだわ』
『そうなんですか?ブル君、ダンス上手そうですけどね。』
『ま、まぁ?人並みには踊れるんだわ?』
ブルガリアは腕組をし、得意げにへへんと鼻下をこすった。
『……なぁ、エディ。』
『?、はい、なんでしょう。 』
『もし良かったら俺と…』
『ダンス…踊りませんか…なんだわ、』
エディ達のいた場所はテラス席だったので、月明かりと逆光のブルガリアの表情は、暗くてよくわからなかったが、
わざわざ膝まづいてエディの手を取ったのは明白だった。
膝をついた本人も緊張していたのか、ブルガリアの早い鼓動がエディにも伝わった。
『……はい、もちろんです。』
『……と、まぁこんな感じです…』
ひとしきり説明したエディはあまりの恥ずかしさに萎縮し、顔を手でおおっている。
『なんだかロマンチックだぞ!』
『ひゃ〜……恥ずかしいですっ、』
ルマがエディをからかい始めた頃、化粧室のドアが開いた。
『どう?歓迎会は楽しんでくれてるかしら?』
『オーナー!、』
『ふふっ、来ちゃった!』
オーナーはいたずらっぽくピースし、舌をペロッと出した。
『クララちゃんとエディちゃんはお色直しタイム?』
『ま、まぁ…そんなとこです』
『そうなのね!じゃあオーナーが世界一可愛くしてあげる! 』
『えぇ!?、』
『まぁまぁ座って!歓迎会は新入居者さんが主役なんだから!』
『とびきり可愛くしちゃいましょっ!』
言われるがまま、オーナーに強引にモデルライトのついた鏡の前に座らされ、施しをうける。
『まずはクララちゃんね、』
横の毛や前髪、後ろ髪まで丁寧にヘアアイロンで巻いていく。
数分後…
『ふっふっふっ…我ながら完璧ねっ!』
オーナーは得意げに腕組をし、鼻を高くしている。
『わっ、凄い!!』
緩やかに巻いた前髪と、三つ編みを後ろにまとめてお団子にした髪がお嬢様感を彷彿とさせる。
『…さて、次はエディちゃんね!』
『は、はいっ!、』
『ふふ、そんな緊張しなくていいのよ』
『深呼吸、深呼吸っ!』
オーナーがそう促すと、エディは一つ深呼吸をし、目の前の鏡に映る自分の姿に向き合った。
〜第4話fin〜
今回もまだ全員だせてないです!、
恐らく次もメインがエディちゃんとクララちゃんになっちゃうので、もう暫くお待ちください!
ここまで見てくれてありがとうございます!