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ー事件当日ー
母「今日の夕飯唐揚げだから早めに帰って来てね」
優佳「やったー!行ってきます!」
早く帰りたいが昨日の放課後に頼まれていたパンフレットを届けに行かないといけない。
帰りは絶対遅くなる。
(かくなる上は…『早退』しよう!うん、それがいい)
早退の理由を考えていたら学校に着いてしまった。
時間は順調に進み昼休憩で私は先生に早退することを伝えて学校を出た。
先生からはパンフレットのお礼に洋菓子店のフィナンシェを貰った。
翔子から異常に心配されて少し罪悪感を感じるがこれも大好きな唐揚げのため。
(ごめん翔子、先生ありがとう)
病院へ向かってる途中隼人から電話がかかってきた。
珍しいと思いながらも出てみると電話越しでも分かる、何やら焦っている様子。
優佳「ちょ……何?どうしたの?」
颯太「変われ……優佳か?」
優佳「颯太?」
颯太「実はな今日秋達(弟達)学校休みでさっきまで家に居たんだけど目話した隙 に居なくなってたんだ」
優佳「居なくなってたあ?!」
颯太「うるさい。お前の学校、秋達の学校に近かったよな」
優佳「わかった探してみる!」
颯太「頼んだぞ」
私達の弟はとても可愛い天使の様な双子だ。
名前は秋斗と冬樹。
私が弟達のお手本にならなくてはと大事にしてきた。
それは兄達も同じ考えで弟達には随分甘やかしてきた。
優佳「しょうがない…パンフレットは明日だ。今は秋達を探さなきゃ!」
弟達が通っている学校に行ってみるも担任の先生からは来ていないとのこと。
家にもまだ帰って居ないらしい。
不安になって私も家に向かう。
すれ違いざまに近所のおばさんが声をかけてきた。
おばさん「優ちゃん!ちょっといいかしら?」
優佳「すいません、今秋達を探していて…」
おばさん「その事なんだけど…実はね秋ちゃん達学校に行こうとしてたみたいで、でもほら、今日休みでしょ?家に誰も居ないと思ってうちにあげたの」
おばさんに招かれて中に入るとリビングですやすや眠っている双子が居た。
(寝顔も超天使〜 !!!ハッ!!そうじゃない!)
優佳「本当にすいません!!うちの双子がお世話になりました!!」
おばさん「いいのよ〜気にしないで!孫みたいで癒されたわ〜」
(良かったおばさんがいい人で)
優佳「お邪魔しました」
家に帰ると玄関先で兄達がソワソワしていた。
優佳「おーい」
私の声に気付いて二人ともこちらに振り返る。
隼人「秋斗!!冬樹!!」
隼人は無我夢中で双子に駆け寄り強く抱きしめる。
双子「隼兄痛〜い」
隼人「良かった…」
なんせ隼人が一番双子を可愛がっていたからこんなに心配するのも分からなくもない。
颯太「何処で見つけた」
優佳「近所のおばさんち。学校行こうとしてたみたいで家にあげてくれてたの」
私の話を聞いた颯太は深く考え込むようにポツリと呟いた。
颯太「おかしい…」
優佳「何が?」
颯太「とりあえず中入れ。風邪引くぞ」
皆が中に入ったところで颯太が厳重に鍵をかけていた。
優佳「外に不審者でもいるの?」
颯太「話す事がある。隼人連れてこい」
真如そうな面持ちで自分の部屋に入って行く。
不思議に思いながらも隼人を呼び出した。
部屋に三人、普段仲悪いメンツが集まると何だか落ち着かない。
呼び出した本人は何故か口を開かない。
優佳「話す事って何?」
待ちきれず聞いてみた。
颯太「近所のおばさん怪しいと思わないのか」
優佳・隼人「「は?」」
いきなり何言い出すのかと思いきや預かって貰った恩人を疑うような発言。
これに私達は必死に反対した。
隼人「いやいや、おばさんは秋達を家にあげてくれたんだぞ。命の恩人みたいなもんじゃねえか」
優佳「そうだよ、おばさんはいい人だよ」
颯太「じゃあ何で今日学校が休みって分かったんだ」
隼人「それは近所の人から教えて貰ったんじゃないのか」
颯太「おばさんちの周りの家は殆どが高齢者ばっかりだ。小学生が近くにいる家庭はうちくらいだろ。それにおばさんの家何処にあると思ってんだ」
そこまで言われてやっと気が付いた。
おばさんの家は小学校の反対側にある。秋達は何故学校では無くおばさんちに向かって行ったのか。
優佳「じゃあ本当におばさんが…」
隼人「誘拐…したのか?」
颯太「恐らくな」
恐ろしくなって冷や汗をかく。
いい人なんて思っていた自分が馬鹿みたいに思えてくる。
優佳「でも、なんでおばさんは私に教えてくれたんだろ」
颯太「それが分からないんだ。まあ、お前らは秋達が居なくなった事に動揺しすぎて疑いもしなかったんだろうけど」
優佳「お母さんに連絡しなかったの?」
颯太「心配させちゃ悪いだろ」
(そうか…)
夕方両親が帰ってきて夕飯の仕込みをしている頃、私達兄弟は全員でゲームをしていた。
本当は気が乗らなかったが、まんまと隼人の挑発に乗ってしまい、 そして見事にぼろ負けした。
隼人「じゃあ罰ゲームはジュースとお菓子買ってこい!勿論お前の金で」
あまりにニヤニヤして言うもんだからムカついてフンッ!とそっぽを向いて家を出た。
母「あら何処か行くの?」
優佳「コンビニ行ってくる」
母「気をつけてね」
一通り買い終えてコンビニを出ると目の前を消防車が通って行く。
優佳「火事かなー」
気にせず家に向かうと家の方から火が上がっているのが見えた。