テラーノベル
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文化祭の後夜祭。
校庭にはまだ少し人が残っていて、片付けの音と笑い声が混ざっていた。
でも、昼間の賑やかさとは違う。
終わりの空気。
🦈「寒くない?」
こさめが隣で聞く。
🍵「平気」
本当は少し寒い。
でもそれ以上に、心臓が落ち着かない。
今日一日。
手を繋いで、隣にいて、笑って。
それなのに――
“好き”って、まだ言ってない。
こさめは空を見上げる。
🦈「楽しかったなあ」
🍵「だね」
🦈「すちくんと回れてよかった」
その言葉が、胸に刺さる。
もうごまかせない。
俺は立ち上がった。
🍵「こさめちゃん」
🦈「ん?」
🍵「ちょっと来て」
校舎裏。
昼間も一度来た、少し静かな場所。
遠くで後夜祭の音が聞こえる。
こさめは少し緊張した顔で立っている。
🦈「どうしたの」
🍵「……さっきさ」
言葉が詰まる。
くそ、こんな緊張するのか‥
🍵「“好きになっちゃう”って言ったでしょ、?」
こさめの肩がぴくっと揺れる。
🦈「……うん」
🍵「俺ね」
深呼吸。
逃げるな。
🍵「もう、とっくにこさめちゃんのこと好きだよ」
言った。
言ってしまった。
こさめの目が、大きく開く。
🍵「こさめちゃんのこと」
ちゃんと見る。
逃げない。
🍵「迷子で、危なっかしくて、すぐ笑って」
喉が少し震える。
🍵「俺いないとダメそうなのに、肝心なときはまっすぐで」
一歩、近づく。
🍵「一緒にいると、安心するし、でもドキドキする」
もう隠せない。
🍵「好きだよ」
🍵「もしよかったら‥俺と付き合ってくださいっ!」
ほんの少しの沈黙。
こさめの目が潤む。
🦈「……ずるい」
🍵「え?」
🦈「こさめが言おうと思ってたのに」
涙目で笑う。
🦈「文化祭終わる前に、言おうって決めてたのに」
胸が熱くなる。
こさめは一歩近づいて、俺の制服をぎゅっと掴んだ。
🦈「こさめも、好き」
はっきりと。
🦈「すちくんが好き」
心臓が、跳ねる。
🦈「迷子のとき助けてくれて」
🦈「いつも迎えに来てくれて」
🦈「やきもち妬いてくれて」
小さく笑う。
🦈「全部、嬉しかった」
🦈「こちらこそ、よろしくお願いします」
もう限界だった。
俺はこさめを、そっと抱き寄せた。
強くしすぎないように。
壊れないように。
でも離れないように。
こさめが腕を回す。
ぎゅっと。
🍵「ちゃんと、俺の隣にいてね」
こさめは顔を上げる。
涙で少し潤んだ目。
でも、まっすぐ。
🦈「うん」
小さく、でもはっきり。
🦈「すちくんの彼氏になる」
一瞬、思考が止まる。
🍵「彼氏?」
🦈「え?」
二人で固まる。
🍵「……彼女」
🦈「うん、彼女!」
笑いがこぼれる。
緊張がほどける。
俺は額を軽くこつんと合わせた。
🍵「これからも迷子になるでしょ」
🦈「たぶん」
🍵「俺が迎えに行く」
🦈「うん」
🦈「でもさ」
こさめが少し照れながら言う。
🦈「たまには、こさめも迎えに行くね」
胸が、ぎゅっとなる。
ああ、だめだ。
ほんとに好きだ。
遠くで歓声が上がる。
後夜祭の最後の拍手。
高校二年生の文化祭が終わる。
でも。
俺たちのは、今始まった。
手を繋ぐ。
今度は、迷子にならないようにじゃない。
一緒に歩くために。
🍵「好きだよ、こさめちゃん」
🦈「うん」
🦈「こさめも、だいすき」
甘くて、少しだけ泣きそうで。
でもちゃんと、幸せだった。
こんな青春を送りたかったです
女子校ってつらぁい
でも先輩が大好きなので‥オッケーだね(?)
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