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静寂が戦場を包む。タクトの「警告」によって一時的に縛られたミカエルが動きを止め、視線をタクトへ鋭く向ける。空気は張り詰め、互いの心拍さえ聞こえそうな緊張感が漂う。

タクトは深く息を吸い込み、心の中で次の一手を練る。

「これが最後だ…」

そう呟くと、彼は手を掲げ、異能「警告」の最終命令を発動する。

「俺に近づくな!」

その言葉に応じて、ミカエルの体が一瞬揺らぎ、強制的に間合いを取らされる。

しかし、ミカエルは笑う。

「面白い…。だが、限界も見えたぞ!」

ミカエルが再び剣を構える――が、彼の視界の隅に何かが動く。タクトのもう一つの策略だった。

タクトが「警告」で操作していたのは、ミカエルだけではなかった。周囲の地形、風、光――全てを利用して罠を仕掛けていた。

「風を止めろ!」

この命令で空気の流れを一瞬だけ遮断し、ミカエルの炎剣を鎮火させる。

「地面を揺らせ!」

足元の岩が割れ、ミカエルがバランスを崩す。

「光を遮れ!」

日差しが一気に陰り、戦場が闇に包まれる。

その隙を突いて、タクトは力を込めた拳を振り上げ、渾身の一撃をミカエルの胸に叩き込んだ。

衝撃を受けたミカエルが膝をつく。その顔には悔しさではなく、静かな笑みが浮かんでいた。

「やるじゃないか…。まさか、ここまで追い込まれるとはな。」

タクトは手を差し出しながら答える。

「お前は強すぎる。だからこそ、俺も全力を出さざるを得なかった。」

ミカエルはその手を取ると、ゆっくり立ち上がり、剣を鞘に収めた。

タクトの勝利が呼び寄せる、新たな嵐が幕を開ける――。

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