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俺はまた北の岩場までやって来た。
その頃には30基に増設した経験値回収タワーの効果でレベルは21になっている。
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レベルシェイド・コルクハット(24)♂
レベル:17
HP:160
MP:12660
攻撃力:190
守備力:189
EX:60505
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↓
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レベルシェイド・コルクハット(24)♂
レベル:21
HP:198
MP:12702
攻撃力:220
守備力:199
EX:97850
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それで、すぐにでもあの洞窟へもぐって宝の山を採掘しに行きたいという気持ちに駆られるが……
でも、まだ最下層の『岩ゴーレム』や『グリーンドラゴン』と戦うのはヤバすぎる。
この前まったく歯が立たなかったのだから、ちょっとくらいレベルが上がったくらいでどうにかなるとは思えないからな。
「まあ。無理せず、できることからやっていこう」
そういうわけで急にダンジョンへもぐるのではなく、まずは外の岩場に露出した石炭から採掘していくことにする。
洞窟下層のモンスターは倒せないが、外のモンスターならそれなりに戦えてたし。
そいつらを倒して経験値ためをしながら、まずは石炭や鉄鉱石の収集して『鉄』の確保からやっていこうというわけだ。
グルルルル……
で、こうして黄金のつるはしで岩を掘削していると、時おり岩影にひそむ魔物に襲われる。
すると俺は得物をつるはしから剣へ持ち代え、これを迎撃するのだ。
「とお! たぁ!!」
この日、俺はオークメイジを二撃で倒すことができた。
この前は三撃かかっていたことを考えると、レベルが上がっただけ強くなっているのは確かだろう。
……カチャン
俺は銅の剣を収め、また採掘を続ける。
戦闘、採掘、採掘、戦闘……
その繰り返しだ。
回収は進み、レベルは22になり、23になった。
「まあ、こんなところかな」
さて、鉄鉱石が1000、石炭が200になった時点で、俺はひとたび岩場の外へ出た。
そして、工作BOXを開くと、そこに拠点を築き始める。
そう。
第三の拠点『製鉄所』だ。
同じ金属でも、銅は採掘したものをそのまま工作できたが、鉄は還元して『鉄のインゴット』にしなければ工作できない。
「うん。このへんならモンスターも弱くなってるよな」
俺は立地を決めると、まず工作BOXの≪素材の編集≫によりこれまで回収した土で粘土を生成する。
一方で、簡単な『かまど』を作り、粘土を焼き、耐火レンガを作った。
このレンガで『溶鉱炉』を作っていく。
煙突形にレンガを組み、炉と成す。
また、一方でかまどの方では石炭を蒸してコークスを作っておいた。
このコークスと鉄鉱石を溶鉱炉の中へ放り込むというわけだ。
ごおおごおお……!
そして炉の下部から熱を吹き入れると、コークスが酸化し、鉄鉱石が還元されて連鎖反応を起こして、『鉄のインゴット』が出来上がっていく。
○ 鉄のインゴット 100
1000の鉄鉱石からは100の鉄が精製された。
そいつをまた黄金のつるはしで叩き回収すると、ようやく工作BOXで鉄のブロックが作れる。
ためしに、鉄のインゴットを『鉄の剣』へと工作してみた。
「よし、できたぞ!」
黒い鉄の刀身。
鉄は銅より柔らかい金属なので折れづらい。
その剣は攻撃力をより高めてくれるだろう。
○ 銅の剣:攻撃力+10
○ 鉄の剣:攻撃力+50
こうして製鉄設備が完成すると、今度はこの回りに拠点を建設していく。
まずは第一、第二の拠点と同じく『囲い』を築いた。
このあたりの荒野も、夜には一応ゾンビ系の魔物があらわれるからな。
どすーん、どすーん……
で、囲いができると、今度はこの囲いの中に町を築いていく。
鉄のインゴットを量産するために、あの製鉄施設で働く人を植民したいからな。
しっかり暮らせるようにするため、家や道、入浴施設を作り、町にしていくのだ。
「とは言え、ここまではかなり距離があるな」
日が沈み。
最後に自分自身が今日寝る仮家をたてると、ベッドへ横になりながらそんなことを考えた。
第一の拠点と第二の拠点は歩いて半日とかからず行ける距離だったが、ここ第三の拠点は三日かかる。
これだとみんな往復するだけで大変だよな。
食料、物資の配送は言うまでもない。
「そうだな。鉄や石炭が確保できたし……鉄道でも敷いてみるか」