少し強い風が桜を散らす
そんな季節に入学して、私は想い人が出来た
ここは、名の知れた名門女子学園
むさ苦しい男などおらず
華やかで愛らしい女の子たちの集いの場
私は風紀美化員
一年生でありながら大役を担う羽目になるとは思いもしなかったけれど
私は美化員であることには誇りを感じている。
なにせ、私は美を愛する者
自分で言うのもあれですが…
美への執着は人一倍だと自負している
可愛いのも好きだが、美の方が私は好きである。
美しいもののためならばどんな苦も惜しまない
惜しむ必要がない
そんな中、私の目の前に私の中で最も美しい存在に出会ってしまった。
あの光景あの時間あの全てに関わるものに
とても、頬が緩んだ
彼の方の存在するこの場に、この時間に関わらせていただけたことに…
入学当初に格好に文句を言われ、自分から
学校に行くのは時間の無駄だと先生に言い
1週間丸々来ずに先生に土下座させたと言う
本当に1週間来なかった問題児と呼ばれた
お嬢様学校ではめずらいしほど、異様な空気に包まれていた彼の方は
いつも顔に傷を負っていた
先生も生徒も皆
ヤンキーだと口をそろえて怯えていた
ヤンキーだなんて、生まれてこのかた見たことがなかったけれど
彼の方のような方がヤンキーというのであれば
何て美しい人種なのでしょう
もっと増やす必要があるのだと心の底から思います。
彼の方は、私のことを認知しているかはわかりませんが
私は彼の方に釘付け
常にロックオンしている
やばい人だとでも思っても構いません
これが私なのですから
彼の方の全てが美しい
彼の方のためなら私の命を差し上げてでも良いとまで思える
彼の方だけに一生ついていきたい
この感情を美化し表すなら
愛だと感じた
私は今彼の方に恋している。
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