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「遥ちゃん!」
「わっ!びっくりした、どうしたの?雫」
「えへへ、ごめんなさいね?…良かったら一緒にお昼ご飯食べないかしら?」
「大丈夫だよ。もちろん、私も誘おうと思ってたんだ」
「あら、そうなの〜?奇遇ね〜」
「そうだね、どこで食べよっか?」
「う〜ん…..あ!屋上とかはどうかしら?少し、肌寒そうだけど…」
「屋上か、いいね。屋上にしよっか」
「それじゃあ決まりね、行きましょう」
「うん」
「やっぱり少し肌寒いわね…」
「そうだね…あそこのベンチに座って食べよう」
ベンチに座りお弁当をあけ食べ始める。
「遥ちゃんのお弁当美味しそうね」
「でしょ?お母さんが作ってくれたの。雫のお弁当も美味しそう」
「ふふ、嬉しいわ。自分で作ってみたの」
「そうなの!?すごいね、」
「ふふ、ありがとう」
踏切の音が響く。
「そう言えばここ、踏切近いよね」
「確かにそうよね、授業中でも構わず音が響くわよね」
「だよね、それに海も近いし、なんだか組み合わせが素敵だね」
「そうよね〜、ここから海、見えるかしら…」
そう言いながらフェンス越しに遠くを見つめる雫はとても綺麗だった。
「あ!見えたわ!ふふ、とても綺麗ね〜、ほら!遥ちゃんも見てみなよ! 」
無邪気な笑顔で私を見つめる雫はどこか幼さを感じた。
「どれどれ…..わぁ…ほんとに綺麗だね」
私には雫の方がとても綺麗に思うけど、
なんて言えるわけない。
私はこの時から雫に、特別な感情を抱いていたのかもしれない。