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俺たちは結局、何度か連絡を取り合って
…といってもいつも連絡を寄越すのは勇斗で
ファミレスや、牛丼チェーン…
正直人を誘ってまで行くようなところか疑問に思うような場所に誘われるまま出向いた
ありふれた日常の中のちょっとした非日常だった
奴は案外静かだった
それが、悪くなかった
その非日常の翌日にはいつものように仕事に行き
同じ道を辿って帰路に着く
今日は大衆居酒屋だった
半分個室のボックス席、向かい合わせ
意味のある会話なんてない
大して旨くもない安っぽい酒とつまみ
それを機械的に口に放り込む
「あの日は偶然なんかじゃなくて…ずっと仁人が気になってたから見てたんだよ」
そんな中、ふと勇斗が口を開いた
「いつ見ても疲れた顔して突っ立ってて、でも時々ふっと目が笑うの。その顔になったら電車乗ってく。 笑顔でもないし、かといって諦めでもない目をしてて。気になって見かける度にずっと見てた」
多分それは
『まだ駄目じゃない』って
奮い立たせている俺だ
巻き戻してしまいそうな思考を遮って
後ろ向きな希望をなんとか持って毎日電車に乗る
それを、勇斗は見ていたんだ
「でも、この間は仁人、 暗闇に手を伸ばしてのまれてくみたいだった」
いつものふざけた感じはない
至極真面目な表情で続けた
「止めなきゃって体が動いてた」
昔語りのようだった
あの時の記憶は既に鮮明ではないが
でも心持ちはあの時とさほど変わらず
そんなに遠くない過去の事だと思い知る
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