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🍎
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アイ
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伸ばされた手をきゅっと握り、ゆっくりと口付けた。
「んゥ……」
触れるよりも少し近いキス。
柔らかい唇を味わう…。
「ぁ…ん、」
唇を食むと、小さな声が上がる。
ゆっくり、ゆっくりと…キスが深くなる。
「ぁ…っ…ん、」
「…」
うっとりした瞳が薄らを開いて俺を見てる。
まじで…俺のこと好きでいてくれたんだ。
実感すると嬉しくて嬉しくて…。
「ン…っ」
「…キス…嬉しい」
「…俺も」
「…好きだよ」
ぎゅっと抱き締めた。
すっぽりと俺の腕の中に仁人の身体が収まる。
嬉しくて…もっと近付きたくなる。
「ん…はやと…すき、」
「俺も…仁人がすき」
「…幸せ」
「…俺も」
気持ちが通じ合った今のこの快感は、セックス以上かもしれない。
俺の胸に身体を預けた仁人の呼吸が、規則的になる。
「…仁人?」
「んー…」
「…眠たいの?」
「…ちょこっと」
「…一緒に寝る?」
「…ねる」
「…ベッドいくよ」
「ん〜…」
対面で抱き締めたまま崩れ落ちそうな仁人を立ち上がらせ支えながらベッドに向かう。
「…ん」
ゆっくりとベッドに沈ませると小さな声が漏れた。
もうほとんど、夢の中なのかもしれない。
隣でその姿を眺めているとふらっと上がった腕が宙を掴む。
「はやと…」
「…ここにいるよ」
「…抱っこして…」
「…うん。くっついて寝ようか」
手を握り、そのまま後ろから抱き締める形で仁人の髪に顔を埋める。
「…すー…すー…」
そうするとすぐに寝息が聞こえてきた。
まるで子猫か赤ちゃんだな…。
シャンプーのいい香りと仁人の香りが混ざりあって、とても安心する匂いが鼻腔を通り抜け脳内が満たされる。
もう…このまま寝れそう…
仁人を腕に抱き締めながら…
普段着の…何の変哲もない俺の部屋着を着た仁人が…こんなにも愛おしい。
寝顔を見て感じるのは、水色でもなんでもない…仁人自身の色。
素肌がどうとか、えろいからとか…それはきっと付属品でしかなくて。
仁人が好きなんだ。
彼がココにいる。
その事実がこんなに尊い…。
「……じんと」
「…すー…すー…」
彼の寝息につられるように、意識が沈んで行った。
暖かな温もりを身体に感じながら、目を閉じた。
……………
…………
………
……
…
―――
「……ん」
少しの眩しさと、衣擦れの音。
だんだんと意識が戻ってくる。
「……」
「…おはよ」
自分の少し下を見ると、仁人の大きな瞳がこちらを見つめていた。
「仁人……、おはよ」
「…はやと」
俺が起きたのを確認すると、甘えるように胸に顔を埋められる。
いつの間にか対面になった仁人の前髪が俺の首元をくすぐる。
「…今起きたの?」
「うーん…ちょっと前」
「そっかぁ…」
「…勇斗すぴすぴしてて可愛かったっ」
「…恥ずい〜」
「ふふ」
そのまま身体を抱き締めた。
目が覚めてすぐに好きな人がこんなに近くにいる。
「あ〜…めっちゃ幸せ…俺」
「……もう?」
「…ん?」
「俺も幸せ……だけど…」
「なに?」
「もっと……一緒がいい」
「…一緒?」
「……もっともっと…くっつきたいよ」
俺の胸に埋めた顔がぎゅうっと押し当てられる。
ぎゅっと掴まれた服が伸びそうな程握りしめられる。
「くっついてるよ?」
「ちがう…違わないけど…ちがう」
「ん?」
伺うような優しい声。
昨日から俺の口は甘い声を出しすぎてる。
何かを伝えようとしてる仁人が可愛くて、そんな声を抑えられない。
「…勇斗と一個になりたい」
「……」
「一個になりたい」
小さく呟くように放った仁人の声が、俺の胸元に吸収された。
「…一個、って…」
その言葉を頭の中で何度も反芻した。
一個になりたい?
俺と、一つに…?
それってつまり…?
「…はやとと、一個になりたいの」
「……」
ふと離された顔を見下ろすと、俺を見上げる顔がほんのり紅潮していて、何かに耐えるような困った表情をしている。
「…あの…さ。」
「…うん」
「…俺もそうしたいけどさ」
「…うん?」
「…いーの?」
「…どういう事?」
「…仁ちゃん、そういうこと…したこと、ないんじゃない…?」
「は…はあ…?」
途端に顔が真っ赤になり……なんとなく…答えを聞かずとも答えがわかるような…。
「いや…いいとか悪いとかじゃなくてさ…ほんとに俺がその…初めて?で…いいの?」
「……勇斗はしたことあるの?」
「え…」
「あるんだ……」
「えっ、あ…」
はあ〜、と落ち込んだ様子の仁人の姿にめっちゃ焦る。
これは確実に、墓穴を掘った。
「……めっちゃムカつく」
「…ごめん」
「……もっと早くこうなれば良かったのに」
「……」
「……はぁ」
何も言ってあげられない。
今までの仁人との会話で誰かとの色気のある話は無かった。
なんとなしに過ごしていたけど、思えばそういう経験が無いのかもしれないと、ただ本当に俺でいいのかなって確認したかっただけなのに。
「俺……いつの間にか勇斗だったんよ」
「…え?」
「…初めは…勇斗といるの楽しくて、勇斗といる時間の方が大事で…楽で…勇斗と居たいって、それだけだった」
「…うん」
「なんだけど…そのうち、恋愛するのも勇斗がいいって、なって…好きかも…って」
「…」
「だから……他の人と…恋する暇なんて…なかったんだ」
睨むように見上げた瞳が濡れていた。
「……仁人…」
「勇斗のばか…あほ…初めから、俺を好きになれよー…」
「……ごめん仁人、ごめん」
「ばかやろうー…」
しくしくと泣き出した仁人の耳が赤い。
経験がないこと、その理由を述べたこと、そして俺ともっと早くこうなりたかったって…
全てが仁人の心を苦しくさせたんだ。
「……初めから仁人にすれば良かったよ」
「う〜…」
「仁人が良かった…」
「…俺は全部、勇斗だけなのに」
「…これからは俺も…仁人だけだから…」
「…50年後も?」
「50年後も」
「100年後も?」
「…生きてたらね」
「…じゃあ…許してあげる…」
「…仁人、」
「…勇斗」
「責任取るから」
「え…?」
「お前の人生、俺責任取るから」
「…うん?」
「だから…俺だけの仁人になって」
「……いいよ」
涙に濡れた瞳が少し嬉しそうに細められた、だから…すぐにキスをした。
「んっ…んぅ、」
「は…っ」
初めてのとても深いキス。
すんなりと舌が絡められてちょっと驚く。
薄目を開けるとうっとりと細められた目が俺を見ていた。
「あ…ん、ンっ」
「ん…、」
「は…っ、んん、」
首に腕が回されて、もっと、と言うように引き寄せられる。
「はや、と…ふ…ん、」
「仁人…っ」
「あっ…きもちぃ」
「…っ」
「あっあっ…はやと、ぉ」
キスが、唇からどんどん下へ降りる。
甘ったるい声で、素直に言葉を漏らす仁人が可愛くて、えろくて、キスが止まらない。
「ぁああ、はやと、」