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私は神谷玲。現在19歳だ。
レイという名前で夜の仕事(キャバ嬢)をしている。
私の働いている所はそれなりに高級だから、お金に余裕のある人しか来ない。だから1ヶ月で収入が沢山入る。ざっと貯金は1000万ぐらいだろうか。
そんな時、灰谷蘭という男がお店に来て、結構なお金を使っていった。それも、私を指名して。その時は、収入が増えて良かった、としか思ってなくて、”灰谷蘭”の正体なんて気にも留めていなかった。
─そんなある日だった。
「今日は一段と疲れたな…飲みすぎたかな…」
今日一日だけで、結構な客の相手をしたからか、私はいつになく疲れていた。
『ねえ、お姉さん♡』
ただでさえ疲れているのに、すれ違いざまに、声をかけられた。ナンパだろうな、と思い、振り向いてみたら、見た事のある顔だった。
そう。灰谷蘭、あの男だ。
あちらも気付いているようだ。私が”レイ”だと。いや、分かっていて声をかけたな…?
「…なんですか、今は営業時間外ですよ…」
『あはは、冷たいなあ…♡』
「…冷たいもクソもないわよ…
…その顔からして、私に求めてるのは連絡先?」
『…!よくわかったね♡』
「…連絡、待ってるわよ」
微笑…いや苦笑いしながら、連絡先を書いた名刺を灰谷蘭の着ているスーツの胸ポケットに入れた。
【第2話 おわり】