「なにこれ?」
と俺が質問すると人形は答えた。
「これは玉手箱でございます。一人一つお持ちください。」
と言い、俺たちはてきとうに選び手に取った。
「これで開けたらおばあちゃんになるとかないよね?!」
「そんなおとぎ話みたいなことあるわけないだろ!w」
とまだあの空気感が抜けていなかった。そうして人形が話し始めた。
「これを開けていいのは明日の朝でございます。もし夜中にこっそり開けると。『 死』でございます。」
そう俺たちは忘れかけていた。デスゲームの途中だと言うことを。この人形のおかげで戻ることが出来た。
そう言い終わると人形はそそくさと出ていった。もちろん見るな、と言われたら見たくなるのが人間の本能だ。
そのせいか布団を敷いて横になっても頭の中は玉手箱のことでいっぱいで眠れやしない。
その時辺り一面に煙が出てきた。その煙をすうと俺はあっという間に寝てしまった。
そうして朝がきた。
朝になると、あの人形がもう一度部屋にきて、
「玉手箱を手に持ってください」
と言った。俺たちは命令に従い。手に持った。
「それでは開けてください。」
と人形が言った。みんな一斉に玉手箱を開けると白い煙が出てきて前が見えなくなった。
「ゴホッゴホッ、どうなってんだ!」
俺が少し咳き込んでいると煙が無くなって周りが見えるようになっていた。
おれは絶句した。
ひろゆき、中原、遥輝が死んでいたのだ。下半身から上がえぐられたように無くなっていた。
「第4ゲームは『玉手箱 』でございます。3つ、ハズレの玉手箱を用意させて頂きました。それを引いてしまったのがあの御三方と言うことです。お分かりになられましたか?」
俺たちはぐぅのねも出なかった。突然のことで驚いてか、今まで戦った戦友が亡くなったからか、それとも両方か、今の俺たちにはそんな事判断は出来なかった。
世界は時に残酷で、時に優しい。そんな事は俺たちの中では無くなっていた。世界は残酷。それしか残っていなかった。
そうして少しすると俺はやっと声を出すことが出来た。泣きながら
「遥輝ぃ。ひろゆき。中原。起きてくれよ!なぁ!今まで一緒にやってきたじゃないか!なのに…なのに…うっ…」
俺は悲しいと言う次元を超えていた。そうして俺たちが悲しんでいるとまた何処からかあいつの超えがした。
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