テラーノベル
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窓から差し込む朝の光が、白いカーテンを揺らした。佐久間は目を覚ますと、静かに隣のベッドを見た。
ふっかが、穏やかな寝息を立てている。
寝顔はいつものリーダーの顔とは少し違って、 どこか無防備で柔らかい。
(……こういう顔、メンバーの前でも滅多に見せないよな)
その瞬間、胸の奥がじんわりあたたかくなった。
この時間だけは、ふっかを独り占めしているような気がして。
「ふっか、ありがとな……」
小さく呟いた声が、朝の空気に溶けていく。
そのとき、ふっかが小さく身じろぎして、 寝ぼけた声で呟いた。
「……だいじょうぶだよ、さく……」
その言葉に、佐久間の心がふっと軽くなる。
何かを約束されたような、そんな安心感。
(そっか……ふっかがいれば、大丈夫だ)
そう思えただけで、 朝の光がいつもより少し優しく感じられた。
そのあと始まったリハーサルでも、
佐久間はどこか落ち着いていて、
ふっかと目が合うたびに自然と笑っていた。
“となりにいる”――
それだけで、どんなステージでも怖くない。
俺、やっぱりふっかのことが好きだ。
ドキドキして、きゅんってして、けど安心するから側にいたい。
俺だけを見てよ、俺だけを特別だと思ってよ···俺の特別はふっかだけなんだから。
そんな自分勝手な想いで溢れるくらい、俺の心の中はふっかでいっぱいだった。
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