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短編集①

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7

第7話

2024年03月07日

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桜色の初恋。

私、早崎 夢楽。


地味で、目立たない、中学2年。


そんな私は、いじめに遭っている。


いじめって言っても、軽いいじめ。


だけど時々、辛くなることもある。


いつになったら、この日々から抜け出せるのだろう。


そんなある日。


お昼。みんなドタバタと教室から出ていく。


だけど、私はすみっこの席で、ひとりお昼ご飯を食べる。


いつものことだ。


ひとりのほうが、気楽でいいくらい。


だけど_____


「早崎さん、だよね?」


突然後ろから掛かってきた声。


びっくりしすぎて、身体中がカチカチに固まる。


「な、なんです…」


そんな私の声は、届かなかったのかもしれない。


後ろを振り返ると、クラスの一軍、白戸 幸紀くんがいた。


「ね、一緒にお昼していー?」


何を気にする様子もなく、言う。


え、え、え。


ていうか、今ふたりっきり?


ふつうなら、断る私。


だけど…


「い、いいょ…」


なぜか、断れなかった。


胸の鼓動が、すごいスピードで鳴る。


でも、心地よい空間だった。


数分後。


「ごちそうさま。美味しかったあ。」


満足そうな彼の笑顔を見て、私は確信した。



『好き』


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