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episode #6 start
┈
西畑大吾side
……泣き疲れたあとって、
こんなに静かなんやな。
ソファに並んで座って、
俺はまだ目赤いまま。
「……恥ずかし」
ぽつっと言うと、
「今さらですね」
謙杜、即ツッコミ。
「うるさい」
そう言いながら、
ちょっと笑ってもうた。
「……ほんま」
頭掻く。
「26にもなって」
「20の子に慰められるとか」
「年齢関係ないです」
「あるやろ」
「ないです」
即否定。
(強)
「……でもさ」
少し間を置いて。
「さっきは」
「ありがとな」
ちゃんと目見て言う。
「俺」
「泣くつもりなかったのに」
「知ってます」
「知ってた?」
「顔見た瞬間」
「絶対泣くなって思いました」
「なんでや」
「我慢下手そうやから」
「失礼やな!」
……けど、否定できん。
「……なぁ、謙杜」
「ん?」
「ここ」
「怖くない?」
一瞬、
迷ってから聞いた。
謙杜、
少し考えて。
「……最初は」
正直な声。
「でも今は」
「大吾くんがいるから」
胸、
ぎゅってなる。
「……それ」
「ずるい」
「なんでですか」
「年上の自尊心」
「ボロボロなる」
「知らないです」
平然。
……可愛げない。
でも。
「……俺さ」
少し、
距離詰める。
「謙杜の前やと」
「めっちゃ弱なる」
「さっきみたいに?」
「そう」
「泣くやつ?」
「泣くやつ」
「子供みたいなやつ?」
「それ以上言うたら拗ねる」
「もう拗ねてます」
「……うるさい」
そう言いながら、
肩、そっと触れる。
逃げへん。
「……なぁ」
声、
自然に低くなる。
「今日は」
「このままおってええ?」
「……どのままですか」
「甘えてるまま」
一拍。
「……別に」
そう言いながら。
謙杜、
ちょっと近づく。
(……あ)
肩、
軽く触れる。
「……距離近いな」
「大吾くんが」
「寄ってきたんです」
「そうやっけ」
「そうです」
でも、
離れへん。
そのまま。
「……なぁ、謙杜」
「はい」
「俺な」
少し照れくさくて。
「……好きやで」
真正面から。
「ちゃんと」
「一人の人として」
一瞬、
空気止まる。
「……今さらですか」
照れた声。
「今さらや」
「でも」
謙杜、
小さく笑って。
「……嬉しいです」
——それで十分。
年上やけど。
誘拐犯やけど。
今はただ、
横におるだけで。
心が、
静かになってく。
(……守られる側も)
(……悪くないな)
そう思いながら、
俺はちょっとだけ。
謙杜に寄りかかった。
┈
episode #6 finish
𝐍𝐞𝐱𝐭…❤️💛𓈒 𓏸