勇者「何…これ…」
女の子「荒れに荒れてるね」
勇者「これじゃあ…海の魔王のところに行けないよ…」
女の子「君は息ができるんだしさ、潜ったらどう?」
勇者「ええ…」
女の子「他に何か手があるの?」
勇者「ケンがいれば…」
女の子「他人に頼ってばっかり…そんなんじゃ勇者じゃないよ自分で行ってきて!」
勇者「わ、わかったよ……うっ水冷たい!」
女の子「頑張れ〜」
勇者「ふぅ…ふぅ…うぅ…しんどい…波のせいで…前に進みづらい…くっ…」
ピン「こんにちは、頑張りますねこんな荒れた海に入るなんて…」
勇者「ピン!あぁ良かった助かった…お願い…僕を魔王の城まで連れてって…」
ピン「ええ良いですよ、さぁ私の背中に乗ってください」
勇者「やっぱりすごく早い!ありがとう!ピン!」
ピン「良いんですよ、それに私は主人様に使えるのが喜びであり生きがいなんですから」
勇者「君の主人様って誰なの?」
ピン「内緒です、それよりも…もう着きますよ流されないように門の中まで送ります。帰りも送るのでここに戻ってきてください。それではお気をつけて」
勇者「ほんと!?ピン、ありがとう!行ってくるよ!」
勇者「城の中に入ったけど…前よりも暗い…なんでだろう…」
スイミー「…誰か…いるのか…?姿を見せてみよ」
勇者「あ、スイミー…元気?」
スイミー「元気なわけあるか!!今の海の状況を見てわからんか!?妾達、海の魔物は妾の城に無事避難したが…こんな荒れた海、誰も優雅に泳げん!誰がこんなことをした!」
勇者「実は地上も大変な状態なんだ…風も強いし、空は雲で覆われてる…」
スイミー「ふむ…地上も同じ状態なんじゃな?ならば人間よ!その原因を排除してくるのじゃ!」
勇者「そのためにスイミーの持ってる賢者の石が必要なんだ…くれる…?」
スイミー「賢者の石…それはすごく貴重な物じゃ、簡単には渡せんな」
勇者「そこをなんとか…!僕、絶対にこの海も治すからさ…」
スイミー「ふん、言ったな?よろしい、お前に妾の賢者の石、水の石を授けよう」
勇者「わぁ、ありがとうスイミー!絶対になんとかして見せるからね」
スイミー「人間よ、次来る時はパクパクバブルを忘れずにな?絶対戻って来るように!妾の命令じゃ!」
勇者「うん、分かった!絶対帰って来るよ」
ピン「おや、用は済んだんですか?」
勇者「うん、魔王から水の石を貰ったよ」
ピン「そうですか、それはよかった…それでは私の背中に乗ってください」
勇者「うん!ありがとう」
ピン「あなたは…すごく頑張りますね、あなたは人間界の人で、魔法界の事情などあまり関係ないでしょう?」
勇者「実はこの雲…人間界まで伸びてるんだ…」
ピン「それは大変ですね…」
勇者「だからなんとしてでも、この雲をなんとかしないとね…」
ピン「………そろそろ着きますよ、準備してください」
勇者「ほんとだ!光が見えてきた!」
ピン「さて、着きましたよ…それでは私はこれで…」
勇者「うん!ピンありがとう!」
女の子「へぇ、もう帰ってきたんだ、早かったね?」
勇者「うん!スイミー優しいからすぐに水の石をくれたんだ」
女の子「ふーーん?まぁいいや、そんな事よりも…次はどこ行くの?」
勇者「ウィンドーのとこ行こうかな?」
女の子「そ、良いんじゃない?良いよ行こう」