テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
中学三年生になった春、2人は時折“記憶の夢”を見るようになった。
夢の中で、美咲は鍵を持っていた。
笑っていた。
泣いていた。
そして、良規の手を離した。
「ごめんね」
「また、いつか」
「絶対に、また会おうね」
それが約束だったことを、2人はようやく思い出してきた。
「私たち、前世で……一緒に、死んだのかな……?」
凛が呟くと、敬太はゆっくり頷いた
『そうかもしれない。でも今、また会えた。やっとやっと……。』
2人は見つめ合う。
何も語らずとも、魂が通じ合うような感覚。
そう。
これは「はじめての恋」じゃない。
ずっと前から続いていた恋の、続き。