私はだいぶ前にその場の流れでセラ夫と性行為をしてしまいお腹に子をやどしてしまった、このことはセラ夫にはもちろん他のメンバーにも言っていない
セラ夫や仲間に迷惑はかけられない
私は家出の準備をし、ヴォルタの活動と配信を休止することを事務所に伝えに行く
絶対にバレないように何もなかったようにしないといけない
一人じゃ怖いが、それ以上にセラ夫達に迷惑をかけたくなかった
「…凪ちゃん…?」
聞き慣れた声が聞こえた気がした、私はどれだけセラ夫のこと好きなんだ、最後の最後に幻聴をき
「ねぇって、」
腕を急に引っ張られ躰がよろめく、後ろを振り向くとセラ夫が私の腕をしっかり掴んでいて…待って本当にいたんですか、相変わらず気配がないな、私のエージェントは
まずい、何も言えない
「なんで荷造りなんてしてんの?」
『…し、仕事で…』
咄嗟に思いついた嘘でその場を切り抜けようとするがやっぱりセラ夫は鋭かったみたいで
「最近調子が悪かったでしょ、何かあったなら俺、言って欲しい…一応君のエージェントでもあるし」
私は決して首を縦に振らなかった
「家出する必要ないじゃん、そんなにしんどいんなら、…不安なら…ずっと俺がそばにいてあげるから。」
「…何が…そんなに」
『そ、それは言えないです…っ、』
最後にそれだけ言い残してセラ夫の手を振り払い荷造りした荷物を持って急いで外に出た
ごめんなさい、短かったけどセラ夫の傍に居られて幸せでした
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「セラ、アキラは…まだ戻ってこないの…?」
「…知らない」
「あっはは、せらおに聞いちゃいけんよ奏斗、こいつが1番辛いんやからさ。」
俺があの時、腕を離さなかったら凪ちゃんはずっと俺の傍にいてくれたのかな、なんて考えてもう4ヶ月経った
「……凪ちゃん…何してんのかな」
「…またBL本でも読んでんじゃない…?」
「…元気だと…いいけどな。」
この会話ももう何回目かの会話で慣れてしまった、できるだけ考えないようにしようとスマホに目を向ける、目を向けたとこで結局考えるんだけど少しでも軽くなれば…って、これ…
「っ、奏斗、雲雀…これ…」
凪ちゃんが戻ってこないつもりならこっちから迎えに行こう
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