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雪兎side
こじけんと佐野ちゃんに居酒屋で再会したあの日から、なんとなく居酒屋に行かなくなっていた。
何故ならあの居酒屋にまた足を運べば、彼らに会えてしまうんじゃないかと想像してしまうから。
なんせ彼らは人気絶頂中のアイドルだし、一般人の私なんかが簡単に会っていい人じゃない。
『…また新しい居酒屋探してみるか、』
春「あ、雪兎〜!」
『あ、春歌!これから休憩?』
春「そう!一緒にランチ行こ!」
午前の仕事を終えた後、春歌と会社近くのカフェでランチをすることに。
春「雪兎、なんか最近良いことあったの?」
『え、なんで?』
春「ん〜、なんとなくそんな気がして、笑』
『ん、まぁあったっちゃあったんだけど…』
春「え、何なに!?聞かせて!」
そして流れで春歌にあの日の出来事を包み隠さずに打ち明けた。
春「えぇっ!?!?じゃああの小島くんとも会ったってこと、だよね?」
春「良かったじゃん!めちゃくちゃ運良いんじゃない?」
『いやでも…私は一般人だしあっちに迷惑掛ける訳にもいかないから最近控えてるんだよね〜、』
春「え〜なにそれ、もったいないじゃん!」
『いや、良いの。ちょっと運が良すぎただけ。』
運が良かっただけ、と自分に思い込ませてあの日のことを忘れるようにした。
その後仕事を終えて職場近くの商店街を歩いていると、
小「ん!このコロッケはまさに、美味いの王様うまキング!」
正「よっ!出ましたうまキング!」
Aぇ!groupのこじけんと正門くんがテレビのロケをしていた。
見つかったらやばい、と思ってその場を静かに離れようとした。
しかし…
正「……ぇ、雪兎さん、?」
小「え、雪兎ちゃん?どこ?」
バレた!?あんなに距離離れてたのに…!?
正「あっ、ちょっと、雪兎さん…!」
小「まっさん、とりあえず撮影集中しよ。」
小「雪兎ちゃんにはまたあの居酒屋で会えるやろ?」
正「ん…そうやな、」
いや、あの居酒屋にはもう行かないかもしれない。
行かない、じゃなくて行けないが正しいかも。