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麗奈は部屋に入るとすぐにベッドに横たわる美優を見つけた。
麗奈は美優に近づこうとした。
すると、どこからか奏太の声が聞こえ、声とともにベッドが揺れた。
美優は驚いた。
美優(え?あの薬を飲めばあと三時間は眠っているはずよ?)
奏太「ん?ここは・・・ウワァ!麗奈、何でここにいるんだ?
それに、何で俺、美優と寝てるんだ!」
ビックリしていると奏太はある事に気がついた。
上半身裸の状態で起き上がっていたのだ。
麗奈「奏太!!服着てちょうだい!お嫁に行けなくなっちゃう!」
奏太「麗奈、誰に嫁ぐ気だ!もう心変わりしたのか!」
奏太が言うと、美優が
美優「心変わりして当然でしょ。あなたは私の夫になるんだから。
麗奈は姉の夫をとる事はしないでしょ?」
と言った。
麗奈は怒った表情をしながら
麗奈「それは分からないわね。元々は私の人だもの。
でも、今は取らないわ。まだ時期ではないもの。」
と言った。
美優「元はそうだったかもしれないけど、今は私の夫になる人よ!」
そう言うと美優が、奏太が大切にしている父親の形見の短刀をこっそり奏太に見せた。
奏太は短刀を見ると暗い表情で麗奈に言った。
奏太「麗奈、俺の気持ちはもうお前ではなく美優によっている。
だから、お前にこの気持ちを邪魔されたくない。
お前も新しい恋を探せ!もう俺にかまうな。」
麗奈は今にも泣き出しそうな声で
麗奈「それ本気で言ってるの?覚えてるでしょ?
私達が幼い頃に交わした約束を。あれは嘘だったの?」
と奏太に問い詰めた。
奏太「すまない。
娶ると約束したが、今日をもって俺はお前ではなく美優に尽くしながら生きていく。」
すると、麗奈が
麗奈「嘘つきっ!」
と、泣きながら言い奏太の頬をおもいっきり叩いた。
奏太は麗奈に謝りたかったが、麗奈は叩くとすぐに
麗奈「お幸せに。」
と、言い部屋から出て行った。
奏太は麗奈の後ろ姿をずっと眺めていた。
麗奈が部屋から出て行くと美優が
美優「ふふふ、これであなた達は永遠に結ばれなくなったわね。
麗奈も、あの調子じゃ許してくれなさそうね。
奏太も、もうそろそろ諦めたらどうかしら?
私が麗奈の代わりになれるように頑張るから。」
と、言った。
奏太は少し考えてからコクりと頷いた。
奏太(麗奈、すまない。家族を無事に取り返せたら・・・)
◯天宮・庭
ザーと音をたてながら降る雨。
泣きながら庭を走っている麗奈。
麗奈を追いかけるみらい。
みらい「ハァハァ、待ってくださいよぉ!」
◯天宮・麗奈の部屋
泣きながらベッドに横たわる麗奈。
麗奈の頭をなでているみらい。
みらい「だから、諦めるようすすめたのですよぉ。
麗奈王女様が悲しむのを見たくなかったので・・・。」
みらいが暗い顔で麗奈に言った。
それを聞いた麗奈は起き上がってみらいに言った。
麗奈「みらい、あなたは恋をしたことがないから簡単に諦めるとか言えるのよ。
私は諦めようと思っても無理なのよ。
どうすればいいのか分からないわ。」