コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ー私は犯罪者じゃありません。ー
(凛が去り、静寂が戻る夢主の部屋)
夢主:
「……やっ、やらかしたぁぁ……っ!!」
(頭を抱えながら、床に崩れ落ちる)
夢主(心の声):
「まずい、これは迅速かつ速やかに対応しないと……!」
「大怪獣様に物理的に抹消されるに違いないっっ!」
(震える手で凛の服を拾い上げる夢主)
夢主:
「……クリーニングに出すにしても、一度洗わないとだめだよね?」
(ため息)
「やばい……私、あんな超絶イケメンの服に吐いたの……?」
「絶望感しかない……。」
(そっと衣類を手に取って手洗いを始める夢主)
夢主(心の声):
「……ん?何か刺繍が入ってる……?」
(そっと目を凝らして見る)
夢主:
「『〇〇高校 糸師凛』……?」
夢主:
「へぇ~、糸師凛って言うんだぁ~。」
「顔に似合わず可愛い名前!あはは!」
(そのままニコニコしていたが――)
夢主:
「……ん?……高校??」
(凍りつく夢主)
夢主(心の声):
「おーーまいーーがーーぁぁぁぁぁぁっ!!」
夢主:
「私、高校生に介抱させたの!?」
「しかも抱きついてた……っ……えっ……セクハラじゃん……。」
「ワンチャン、訴えられる……?」
(その場で崩れ落ち、両手で顔を覆う夢主)
夢主:
「……私は犯罪者じゃないよね……?」
(虚しい呟きは、排水溝の中に消えていった)
(クリーニング店から戻ってきた凛の衣類。新品のようにピカピカ)
夢主:
「さすがプロ……!神対応……!」
(思わず深くお辞儀をする夢主)
「これでやっと……恩を返せる……!」
(そう思ったのも束の間、
夢主がハッと顔を上げる)
夢主:
「あっ……待って……。」
「連絡先、聞いてなかった……。」
(愕然とする夢主)
夢主:
「どうやって返そう……っ……。」