「告白」
紀坂(きさか)さんが、 広田千花(ヒロダチカ)の―――私の携帯小説を読んでる……?
頭の中で意味をひも解いた瞬間、彼が私のことを理解している理由がわかった。
(えっ、嘘……!)
小説の内容は、彼氏のこともそうだけど、もちろん紀坂のことも書いている。
あれを読めば、私が紀坂に対してどう思っているか、一目瞭然で―――。
(わぁぁぁぁ)
今まで紀坂を見つけることしか頭になかったのに、今度は彼が私の小説を読んでいたことしかもう考えられない。
なにもかも知られているとわかり、パニックで赤面する私の様子がおかしかったのか、紀坂は小さく息を吐き出すようにして笑った。
「読み始めたきっかけは、出版社に恋愛小説も書いてみないかと言われたことだった。ミステリーを書きながら、違うジャンルの話も並行できないかという話だったけど、恋愛は興味のないジャンルだったし、一度は断った」
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