2022/03/23
久しぶりに日記を書いたかもしれない。
しばらく触れてていなかったため、埃(ほこり)が溜まっていた。
僕はその埃を丁寧にはらって、ページに優しく手をかける。
ページに触れるのも、ページを捲(めく)るのも、懐かしく感じた。
今日は卒業式。
僕は不登校で、あまりしばらく行っていない。だが流石に卒業式は行こうと思い、私服より少ししっかりしている服を着た。
もちろん学校に行ってなかった僕は、入場や退場などのやり方が全く分かっていない。
なので少しだけ先生方に教えてもらうことになった。
軽く1回だけ練習して、もう始まるという時間、正直あまりよく分かっていなかった。
はっきり分かっているのは、自分の座る席だけ。
そのまま本番へとなり、体育館へと入場してゆく。
とりあえず周りの生徒の真似を懸命にしていた。
そして卒業証書を貰うという時、僕はあまり分かっておらず、ミスをしてしまった。
大したミスではないが、僕にとっては大恥だった。でも周りの人は僕に優しく教えてくれる。
我儘だが、優しすぎるのはあまり嬉しくはなかった。
そして卒業式が終わり、退場するという時、またミスをしてしまったのだ。
先に退場する順番を間違えてしまった。
退場の時間も終わると、次は自由な写真撮影。
周りでは友達と仲良く沢山の親に撮ってもらってる者もいれば、楽しく喋っている者もいる。
だが俺はそんな友達なんかおらず、ただ1人で目立たない場所で皆を見つめていた。
そしてこっそりと抜け出して帰ることにした。帰宅すると、どっと溜まっていた疲れが一気に押し上げて来た。
そして古い機種のスマホを手に取り、手慣れたようにアプリを開いた。
そのネッ友との会話をしたり、好きなようにメニューなどをチェックする。
「あ、コメント来てる…」
僕は1つ1つのコメントを読んでそれぞれ返信をした後、来てるハートの数を確認した。
ハート数を超えている小説の連載は、続きを書く。超えていないものは読み返す。
フォローしている作者の新作があればタップしてじっくり読む。
コーヒーを入れている間も小説の内容をじっくり考えていた。
コーヒーを入れている時、兄と母の会話が聞こえる。僕のことについてだった。
人の関係がどうやら、1人が良い方がいいのやら、と、真面目なような話をしていたが、僕は聞こえないふりをしてコーヒーを作る。
するといつの間にか夕方になっていた。
スナックチョコを口に放り込んで自分の部屋でスマホをいじる。
今日は卒業式で疲れが溜まっている。
ちょうど気持ち良く眠れそうだ。
そして僕はペンを止めて、日記を閉じた。
コメント
1件
やっぱ俺かっけぇぇぇ!!