エピローグ
家屋調査士兼探偵事務所内 畠山 里香
缶コーヒーと資料が散乱する事務机の片隅に、大きな紙束を寄せる。
level 4の全てを私たちが書き綴った調査資料だ。
勇と私で8年間の調査期間を得て書かれた紙の山を、ただ束ねたものだ。
ゴミ屋敷から始まって、探偵の先輩の私の父を失い。
大変危険なlevel 4へと行く羽目になった。
私の悪夢のおぞましい8年を記した。
この調査資料が日の目を見ることはないだろうけど……。
「あら? もうこんな時間?」
私は、パラパラと風によって捲れる紙束を残して、外へ出た。
さあ、次の依頼だ。
完
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