─信じるな、なんて言われても。─
注意喚起
・御本人様とは一切関係ありません
・BL(R18にはならないはず)
・zmさんの怪我、流血表現あり
・モブに名前があります
・shaとモブの恋愛表現あり
閲覧はあくまで自己責任でお願いします。
◇
屋上は、夕焼けの色で塗り潰されていた。
風が強くて、フェンスがかたかたと鳴ってる。
「・・・来てくれたんだ」
声に振り向くと、転校生────浅木夢が立っていた。
制服の袖が少し長くて、細い指が震えている。
「放課後の呼び出しって、何の用や?」
なるべく柔らかい声で問いかける。
俺は別に喧嘩売るつもりも、脅すつもりもない。
ただ、シャオロンに関わられたら面倒だし、一応話くらいは聞いとこう、ってだけで。
「その・・・話したいことがあって」
浅木は唇を噛んで、俯く。
一拍置いてから、絞り出すように言った。
「────シャオロンくんと、別れてほしい」
夕陽の音が止まった気がした。
「・・・は?」
「私、シャオロンくんが好きなの。まだ会ったばかりだけど」
「ゾムくんと付き合ってるって聞いたけど、諦められなくて」
その声が胸の奥を針で刺すみたいに響く。
何を言ってるんだこの女は。
第一、出会って一日で付き合えると思っているのだろうか。確かに顔は整っていると思うけど、過信しすぎじゃないかと正気を疑う。
「悪いけど、それはできへん。俺もシャオロンもな、そんな尻軽じゃないんで」
俺がそう言うと、浅木は少し顔を歪めた。
そして涙ぐむようにして、小さく笑って。
「そう、ですよね・・・ごめんなさい」
それだけ言って、小さく頭を下げた。
────なんや、思ったよりまともな子やん。
拍子抜けして、俺は小さく息を吐いた。
てっきり変な脅し文句でも測れるのかと思っていたけど。
「これから、友達として、よろしくな」
最後に振り返りざまそう言っておく。
もう用はないと屋上の扉を開ける。
返事がないことに少し引っ掛かりながらも、シャオロンと一緒に帰れると思うとどうでもよくて、その場を後にした。
◇
翌朝、どこか感じた昨日の違和感を引きずりながら教室のドアを開ける。
空気が重い。視線が一斉に刺さる。
何かがおかしい。
「・・・どし、たん」
ざわめきの中、浅木が袖を押さえながら泣いていた。
その腕には、包帯が巻かれている。
口から溢れた言葉に反応するように、数人に睨まれる。
頭を取り巻く疑問符を打ち消すように、か弱い彼女の声が聞こえた。
「ゾムくんが・・・き、昨日・・・っ!」
自分の名前が呼ばれたことに焦りつつ、周りを見渡す。
クラスメイトたちの視線は、昨日までの暖かいものではなくて。
「・・・お前、浅野さんに“シャオロンに近づくな”って言ってカッターで脅したんだって?」
「最悪だな。シャオロンもいい迷惑だよ」
瞬間、時が止まったような。
言葉の意味が理解できなかった。
「・・・・・・は・・・?俺、なんもしとらん、し、」
思わず声が荒くなる。
でも周囲の視線は冷たくて、誰も俺の言葉を拾わない。
みんな、この女に騙されてるのだろうか。
まるで、その場の全員が、彼女の取り巻く雰囲気に取り憑かれてしまったような。
「・・・っ、なん、で・・・」
でも、彼なら。シャオロンなら、俺を信じてくれるはず。
ぐるりと周りを見渡して、茶髪のシャオロンを探して。
「・・・・・ぇ、・・・」
シャオロンは浅木の肩を抱いて、俺を見ようともしなかった。
「ゾム・・・なんで、そんなことしたん」
────その一言が、心臓を握り潰したような。
普段から聞き慣れたその声が、顔が、大好きなシャオロンが。
辛そうな、悲しそうな、乾いた表情で。
ぐるぐる、世界が回っていくような。
自分だけ、沈んで埋もれてしまうような。
そんな錯覚がして、気持ち悪い。
「何か言ったらどうなんだよ」
「人を傷つけといて謝罪もなし?」
昨日まで一緒にゲームをしていたクラスメイトのそんな言葉が降り積もる。
重々しい空気の中、シャオロンがゆっくりと口を開いた。
「・・・この際だから言うけど。これ以降は、俺や浅野さんに関わらんどいてや。・・・・・恋人とか幼馴染なんて、もってのほか」
「な・・・んで、しゃお、ろん、」
シャオロンの袖を浅野が震えた手で握る。
それに手を重ね、シャオロンはこちらに視線を戻した。
「本当は、こんなこと言いたないねんけど。
・・・ゾムの近くにいると、やっぱりみんな嫌な気分になるっていうか。
浅野さんだって、みんなだって、俺だって。
──────ゾム、もうお前とは、」
その先の言葉が聞きたくないからか、その場から逃げ出したかったからか、もしくは両方か。
周りの音が一瞬で消えたような、頭の中が真っ白になったような。そんな感覚。
周りのクラスメイトたちが何か言っている中、気づいたら教室から飛び出していた。
◇
超絶久しぶりだなと思います
いや分かってるよ、
サボってごめんなさい!!
ちょっと色々と重なってて、やる気を失ってました
モチベが異様に低いのと、SNS疲れってやつ?
まあ今後復帰するかは分かりません・・・
私をその気にさせてみるんだな🫵🏻((
いやごめんなさい、ほんと、すみません
一体何人が覚えてくれているのか・・・
コメント
3件
んんん……その気にさせる……とりあえず伝えられるだけ愛を伝えますね◻︎◻︎◻︎(( コメントできる機会は少ないですけど、これからはじゃんじゃんしていければいいなって思ってます! もうマジでテラーだけは豆腐。さんの作品だけは毎回必ず見てます! まじであいしてますわ、こっちも言えないくらいの亀頻度ですけど、ゆっくりでいいと思います!!ずっと応援しているので、ゆったり頑張ってください!あいしてますぜ!
神だー!!!!!!地味に目が潤んでるけど、とりあえず神~!!続きなんていくらでも待つので頑張ってください!!

え、いや、え、? 絶望して大泣き。 いや、まだ諦めるな、まだ希望はある、!!!!!ですよね、 続き待ってます