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「てめぇ!今デクがどこにいんのか知ってんだろ!!あのヘラ鳥と一緒にいんだろが!どういう意味だこれァ!どこにいんだ!居場所教えろャ!会ってぶっ○す!!」
そう怒鳴るかっちゃん
ごめんね、かっちゃん。
出久くんの事は話せないんだ。
啓悟くんたちと協力して、出久くんがオール・フォー・ワンの居場所を突き止めるためにみんなには居場所を内緒にして雄英高校にはもう戻らないこと。
それが出久くんが望んだことで
みんなに迷惑をかけたくない____っていう
出久くんの優しさなんだ
だから
『ごめんね、かっちゃん。
私…分からないよ』
私は言えないよ。
そう、伝えるも
「ハッ」
鼻で笑うかっちゃん。
「嘘が下手だなてめーは」
そう、言う。
けれど私だって嘘だとバレたとしても他言できない。
『ごめんね、知らないんだ』
出久くんはかっちゃんがこうやって心配してくれることをわかってたんだと思う
そして一緒に戦ってまた怪我をするのを見てられないんだよ____
『だから、せっかく来てくれて悪いんだけど…』
「はぁ!?出久の居場所教えろ!!!」
ああ。たくさんしゃべったからかな。
『今日はもう…』
ちょっとやばいかも。
『う゛えぇぇえ』
その場にしゃがみこんで手を付き
また胃酸のようなものを吐く。
「はっ!?美姫、っ!?」
かっちゃんもその場にしゃがみこむ。
『大丈夫だよ…』
っはぁ…っはぁ…さすがにちょっと
何回も吐くとしんどいな。
息切れがすごい。
「どこが大丈夫なンだよ…てめぇは。」
かっちゃんはそう言ったかと思うと
私を抱き上げ
『えっ!えっ…ちょっと!!』
「うるせぇ黙ってろ」
ベッドに寝かせてくれた。
更に布団までかけてくれた。
ほんと手際が良すぎて、えっ?えっ?としかなってないけれど
え、優しすぎん?
『ありがとう…』
とお礼を言うと
「ッチ…妊婦だろ…寝とけ」
と。
そして、ベッドの前の床に腰を下ろす。
「あのヘラ鳥は今みたいな悪阻ン事知っとんか」
と問いかける。
『知らないよ…ここまでとは言ってないし』
そう、私が言うと
はぁぁぁぁぁと大きなため息をつくかっちゃん。
そして
私の方を見て
「妊婦の嫁さんずっとほってらかしたァ全く呆れるぜ…」
と
その顔はいつも怒ってるような顔ではなくて
優しくて____
こんな顔もできるんだ?笑
「どうせデクの事言うなとか言われてんだろ…」
そう言って私をじっと見ながら
私の頬に手を触れる。
「なんでクソナードは俺たちに言わねぇんだ…そんなに弱ぇとか足でまといにでも思ってンのかよ…」
そう言って
コツン
今にもキスできそうな距離にまで近づき
おでこをひっつける。
『えっ…かっちゃん?///』
予想外すぎて思わず照れてしまう。
と
かっちゃんは
スッと離れ
「フン、全然年上に見えねー」
と言った。
その時、フ、と一瞬だが。
笑った____
『え!?かっちゃん笑えんの!?』
思わず起き上がって言うと
「俺だって笑う時は笑うわ!」
と怒鳴られた。
理不尽〜〜〜
うわ、起き上がったからか
『ヴぇぇぇ』
「ちょっ!?待てや!袋!!このゴミ箱の中に吐けや!」
かっちゃん臨機応変〜〜〜
________
『あーちょっとはマシになってきたかも』
ベッドにまた寝かされて、
かっちゃんはベッドにもたれかかり
携帯をいじいじしてる。
聞くと
「てめぇがデクの居場所吐くまで帰らねぇ」らしい。
違う意味では吐けるんだけどな←
と
「なんか食えんのか」
かっちゃんが言う。
?
『うん、たぶん雑炊とかなら食べれるかも』
あとで吐くかもだけどwと付け足す。
「けどてめぇ脱水とかになったァ困るから吐いてもいいから飯と水分は体ん中入れとけ
仮にも…腹にもう1人…いんだから」
そう言って立ち上がり
「なんか作ってやっからそこで寝てろ!!」
と私を指さし、言った。
『えっ』
優しすぎんか?
『ありがとう…!!』
「フン…冷蔵庫あけっぞ」
こちらを見ず冷蔵庫を物色するかっちゃん。
優しい。
「…てめぇがデクの事を吐いてもらうためだかんな」
そう、言う。
けれど私は
『またまた〜ぁ、ツンデレだなぁかっちゃんは〜』
ふふふと笑いながら、からかってみると
こちらを向き
「…うっせぇ」とだけ。
その顔はなんとなくだけど赤く見えた____