翔太の口元にニキビができた。
よく見ないとわからないほど小さくて目立たないのに、起きるなり朝から鏡を見てぎゃあぎゃあ騒いでいる。
その後も寝室の中を何度もバタバタ行き来するので仕方なく俺も起きることにした。
💛「ねえ、今日休みなんだからもっとゆっくりしようよ」
💙「それどころじゃない」
グループきっての美容番長の美意識はエベレストよりも高く、手鏡の角度を変えながら、自分の口元を何度も確認しては、ため息を吐いている。何度見ても消えるわけはないのだけれど、よほど気になるらしい。
おはようのキスがしたくて、抱きしめたら、口を押さえられて頑なに阻止された。
💙「やめろ。雑菌が入る」
💛「失礼な」
💙「最近、寝不足も続いてたし、しばらくここにも来ないわ」
翔太はそう言うと、やんわりとお前のせいだぞという目で俺を睨み付け、帰って行った。
実際、翔太といると自分を抑えきれないことが多い。一度で済ませようと思っても、二度、三度と欲しくなってしまう。
翔太が泊まらない日は、早寝早起きを心掛けているのに、サウナ後の整った顔ですっぴんのもちもちした肌を見せられたら、もう我慢できない。
翔太の身体を思い出し、切なくなってきたので、俺は雑念を振り払って、ジョギングに出掛けることにした。
コメント
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日本語間違えてたので修正しました。はずっ///