翌日。
「おはよう!すまなーい!」
ドカンッ!
「おぃぃぃぃ!?なんでまた壊してるんですか!?直すの俺なんですからね!?」
いつもの如くご丁寧に教室のドアを破壊して入って来たすまない先生にMr.銀さんがキレッキレのツッコミを入れる。
「そ、それは……すまない!(早口)」
その時ふと後ろの席を見て
「あれ?風夜くん遅刻かな?珍しいね」
と呟く。風夜はほとんど遅刻しないのだ。遅刻するにしてもすまない先生が入った数秒後くらいに、ドアを壊す勢いで入って来るのだが今日は更に遅いようだ。首を傾げつつもたまにはそんな事もあるかと言う思考で授業を始め____“ようとした”
ズガンッ!
学校の正門がぶっ壊された。
「な、なんだ!?」
すまない先生は窓をぶち破って正門へ走る。窓が盛大に割れたが銀さんも流石にツッコミは入れない。この場にいる誰もが明らかに異常事態だと分かっているからだ。他の生徒も窓から飛び出したりする者もいれば律儀に廊下を通って来る者も居るが全員が正門前に集まる。先程ぶっ壊された正門の周りは土煙が撒き上がっている。すまない先生はまだ土煙の晴れ切らぬうちに誰が壊したのか____襲撃しに来たのか見ようとすると
ゴォッ!
急に“突風が巻き起こり”土煙を一瞬で吹き飛ばした。
「う……嘘だろ……?」
風に靡く黄緑色の髪。
「そ……そんな……」
暗く赤く輝く右眼。
「……なんで……」
光を失って暗い紫に沈む左眼。
「な、なんで……僕達を襲うんだい……?」
すまない先生が震える声で続ける。
「……風夜くん……」
____風夜はニヤリと笑い、扇を構えた____
コメント
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辞めてよぉ、風夜さん、堕ちちゃ駄目だよ風夜さん、なんでだよぉ、なんで今日に限って皆泣かせるのさぁ、