「で、直毘人はなんて言ってたんだ?御三家会合のこと。」
甚爾と一緒に桃を食べていると御三家会合のことを甚爾が聞いてきた。
「甚爾くんとどっかで遊んどき言うとったよ〜。」
「じゃあ五条家、加茂家は避けろっていうことだな。直哉、万が一の場合は俺が守ってやるから。」
「うん!」
直哉は元気よく返事した。
数週間後、禪院家で御三家会合が行われた。直哉達は本家の敷地内にある隠れ家のようなところで遊んでいた。
「甚爾くん!あの子迷ってるんちゃう?」
甚爾は直哉が指さしている方向を見た。そこには、1人の子供がいた。
「ああ、あいつ加茂家の相伝のガキだな。次期当主候補の。」
「どうする?」
「あいつなら大丈夫なんじゃね。」
直哉と甚爾は加茂家の次期当主候補――加茂憲紀のところへ行った。
「なあ!君!どうしたん?」
「えっ、あ…」
子供は戸惑っているようだった。そりゃそうだろう。人気のないところに人が居るとは思わない。
「迷ってしもたん?」
「うん、そうなんだよね…」
「あー、じゃあ案内したるさかいついてき!どこ行くん?」
「本家の方へ…子供の待機部屋。」
「ん、分かった。甚爾くん行こうや。」
直哉は甚爾の袖を引っ張る。
「おう。」
甚爾は子供2人を抱えて本家にある子供の待機部屋へと向かった。
「ここやで!」
「あ、ありがとう…ところで2人はここに居なくてもいいの?」
「俺らは術式なし呪力ゼロ。禪院家では猿扱いやから別に御三家会合とか関係ないねん。」
直哉は少し呆れたように言った。
「そうなんだ…」
「ほなね!」
「じゃーな。」
「うん…!案内ありがとう。」
直哉と甚爾は加茂憲紀に手を振って元の場所へ帰ろうとした。が、ここで面倒なヤツに見つかってしまった。
「おいお前ら!」
「ん?」
「あ゙?」
「なんで禪院家に呪力ゼロが2人もいんだ?」
甚爾は察した。確かこいつは…
「なあなあ、甚爾くん、この子誰やぁ?(小声)」
「この前五条家に数百年ぶりに無下限と六眼の抱き合わせの子供が生まれたつったろ?(小声)」
「あー!あの五条悟な!(小声)」
「おい!何2人でコソコソ話してんだよ!」
五条悟は2人が小声で話していてイラついてしまった。
「ああ、すまへんな。どないしたん?」
「なんで『禪院家に非ずんば呪術師に非ず、呪術師に非ずんば人に非ず』の禪院家に猿が2人も居るんだよ。」
「生まれてきてしもうたから?」
「そういうことじゃねえ!」
ええ?と直哉は思った。そこですかさず甚爾が
「なんで追い出されてないんだ、っていうことか?」
直哉を後ろに回して守るようにしながら言った。
「そうだよ。」
「なんやそういうことか、多分俺のパパが現当主やっていうのと、俺らをいたぶるのが楽しいんやろうなぁ。」
「前者の方が強いだろうけどな。」
直哉と甚爾がそういった直後、悟は顔を顰めていた。
「やっぱ禪院家はクソだな…。」
「それは俺もそう思う。こんな可愛い直哉に暴力ふるうとか考えられねぇ。」
甚爾は直哉をよすよすしながら言う。
「俺、お前らのこと気に入った。お前らには優しくしてやるよ。」
「え?」
「は?」
この後「直哉〜!!!!♡」と悟が御三家会合の度に構ってくるのはまた別の話である。
禪院直哉
なんやかんやで悟に懐かれてしまった。でも別に危害を加えられないならいっか〜と思ってる。
禪院甚爾
悟が直哉に構いはじめたから邪魔なガキが増えたと少し顰めっ面。でも相変わらず直哉可愛いのでもっと可愛いがりたい。
五条悟
直哉気に入った!可愛い!甚爾は知らんけど。の悟。できることなら毎日直哉に会いに来たいけど、五条家と禪院家の仲があれなので行けない。クソが。
この後こうやって五直が入ってきます。次は結構飛んで高専編入っていきます。
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