「もしもし不藤さん今から会えないかしら。」女性が甘い声で
電話をしてるとカラカラと何かを引きづっている音が聞こえてきた。
「いやー!」後頭部を殴られバタリと倒れた。
「バットのようなもので殴られた痕跡がありますね。」
「金持ちが妬まれて殺される良くある話しだ。」眼鏡をかけた男性が遺体を見て驚愕した。
「真里亞夫人…。」
「あなたは?」男性のオーデコロンがきついのか幸範はハンカチで口を抑えながら質問した。
「私は真里亞夫人の弁護士でして…。」
「弁護士ですか。」純がソファに座らせて男性は頷いた。
「夫人にトラブルがあったんですか。」
「旦那様と離婚調停中で…。」
「なるほどそれで夫人に呼び出されたと。」
男性はガタガタと震えながらまた頷いた。純は優しいく手を握って「落ち着いて経緯を話して下さい。」と諭した。
「旦那様の浮気が発覚したのは9月のくれでした。」
「相手の方はどんな?」幸範は咎めるように質問した。
「秘書だったそうで…。」
「社内不倫ですね。」男性は汗を拭きながら「はい。」と答えた。
「坂崎元ダンの会社に行くぞ。」
「はい。」二人は会社に向かった。
「神奈川県警です元奥様が亡くなられました。」
「これから裁判だと言うのに。」元夫はぶつくさと文句を言った。
「失礼ですがあなたはその時何をしてましたか?」
「秘書とゴルフに行ってました。」二人は怒りを我慢し
「随分と仲がいいんですね。」とハモった。
「刑事さんも仲がいいですねぇ家内よりも魅力のある女性だからね。」
「女性を食い物にして楽しいですか?」純は普段よりも一段と低い声で言った。
「坂崎すみませんねその秘書の方はどちらに?」
「あっちで待ってるんです。」
元夫は二人を案内した。
「あなたが秘書の方ですね。」
「ええ彼の奥さん浪費癖が酷いんです。」幸範は眉をひそめた。
「守谷さんどっちが正しいんでしょう?」
「さぁなあの弁護士のオドオドした感じも怪しい。」純はモヤモヤした。
「ねぇあの女の遺体ちゃんと処分した?」秘書が髪の毛をいじりながら電話をしているとカラカラと音が聞こえドカッと殴られた。
「あっ…。」秘書は殴られ椅子から落ちた。
「事件発生事件発生女性が殴られ意識不明。」
「守谷さん。」
「行くぞ。」秘書が入院している病院に行った。
「どうしてあなたが此処に…?」
「…。」元夫は逃げようとして幸範が足払いして阻止した。
「守谷さんバットからこの男の指紋が検出されました。」
「あなたは最低な人です。」元夫は唾を吐いて床を叩いた。
「家内は浪費癖が酷かったそれで秘書と愛人関係になったがその秘書さえも…。」
「女を食い物したなんて言ったなんてすみません…。」純は複雑な気持ちでいた。幸範はそれを見てそっと腰を抱き寄せた。
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